龍の尻尾



龍を見たことがある。2歳ぐらいのときに。
マンガ日本むかしばなしでは子どもが龍に乗ってるし、家に龍の古い絵が飾ってあったので龍はいると思い込んで夜はよく縁側から空を眺めていた。
その思考が現実化しただけかもしれないけれど、日本むかしばなしのCM中に龍が空を飛んでった。今空にいる!と突然そう思って縁側に出た時に、尻尾だけ見えた。かなり至近距離だった。
龍の尻尾というとドラゴンズを追いかける阪神みたいなイメージになってしまったけど、堂々とした動きをして行った。
そのあともっと高い遙か上空でまた同じ方角に飛んで行く長細い光を見たけど、むかしばなしが始まるのでテレビのとこへ戻ったと思う。星のある夜で、普通なら暗くて物体が飛んでいても見えないはずなので、光を発して事になる。尻尾のやつは、斑点が光っていた。鱗は光っていなかったと思う。自分の家の光に反映をしたのだろう。輪郭のもやもやもあった気がする。

幻獣は幻なのか。
神や仏が存在することはほぼ明らかだろう。毎日家の神棚や仏壇でお経や祝詞を唱えると感応する。自分の心に反映する。~社仏閣では御神籤が異常値で連続する[URL]。神社と仏閣の霊性の違いは目隠しで区別がつく。良かれ悪しかれ霊感のある人なら、魂とか人の霊が存在するのなら神や仏もいるはずだと思うと思う。
自分は神仏では満足のいかないこの道に片足を突っ込んだ当初、幻獣もどうしてもいなければ困るので、ちゃんとした実力のある神道の先生に幻獣はいるのかと聞いた。聖獣とか幻獣っているんですか。
聖獣を性の獣と聞き間違えたようで、指導してもらうの二回目でいきなりそんなことを聞くというその場の状態に、ちょっと恥ずかしくもなったが、そういう性に狂った人も、中にはいるという余計な話は聞けた。
聖獣とか幻獣はいないようだ。
人によってはそう映ることがあるだとか、人の霊がそう変貌しているだけのよう。式神のよう。式神ももとは人間のよう。
なんだ人間か・・・とがっくりしてしまった。人間じゃなく獣じゃなければ嫌だった。「幻獣とかの絵は空想画なんですか?」「動物霊でもないんですか?」と未練がましいので「でもいるかいないかだったら、いるかもね」と一応希望を残す形にしてくれた。
それから一年。幻獣はいてもいなくてもどちらでもよくなった。猫はたしかにいてるし、実際触れることもできる。麒麟とかカーバンクルとかじゃれ合ってみたいという願望も薄くなった。子どものころは当たり前に存在しているものだった。見たら見たで、とくに誰に言おうとも思わなかった。だから見えたのかな。