ACOUSTIC REVIVE SPC-AV
PC-TripleC導体採用の細めの単線スピーカーケーブル。
古河電工がPCOCC導体を製造中止後、FCM((株)という会社によって開発された導体。








PC-TriopleC導体の音を堪能できる。導電性や銅の純度の高さは音質の良さに直結していて、単線のメリットにてSONY SS-HA1がジューシーで表面的に晴れやかな音で鳴りました。現代的(2019年)な音調。そしてなかなか味わいのある甘い音色。
ただ相性問題はある。MAGICOやYG Acousticなど共振をしないスピーカーとの相性はよさそう。しかしAurasoundのパルプの16cmフルレンジSPに接続した際は、KHDやSoundgeekの撚り線のケーブルと比較して音のエッセンスが抜けているように感じた。綺麗な反面、ややキンキンとする成分の比率が高い。単線は撚り線のような迷走電流が発生しないが、撚り線には振動の影響を受けにくいというメリットがある。振動はミクロで見ると部品間の距離を変動させるのでストレーキャパシティを発生させるらしい [→TRIGUARD]。迷走電流はどんな悪影響をもたらすのだろう。スピーカーのキャビネットが共振すると位相が乱れるみたいなものだろうか。撚り線の迷走電流はデジタルの情報のやりとりには有害だけど楽器的な木質系のスピーカーと同様に聴感的にはエコーの効果をもたらしている可能性もある。
SONYの次はFOSTEX GX100を鳴らしてみた。このスピーカーはソースのあら捜し出来るほどの細かな解像度だけど、Zonotoneの6nsp-granster 2200αに比較して、SPV-AVは平滑化している帯域(画像加工でいうなら「ノイズ除去・強」でのっぺりした具合)があった。あと聞こえぬくい音も。SPC-AVはφ0.9mmという太さの導体。これは表皮深さちょうどの太さ。もっと太かったら導電率が高くエッセンスは抜けていなかったかもしれないけど周波数特性は変化してしまう。それとφ2mm以上の単線になると曲げるのも大変。SPC-AVは取り回しがよいので使わなくなったら内部配線やRCAケーブルの自作でも使える。中古は避けた方がよいかもしれない。曲げる回数に限界がありそう。

上位にSPC-REFERENCE-tripleCというSPケーブルがあるようで、そちらは導体径1.8mm。希望小売価格は6000円/m。



オーディオアクセサリーのレビュー 一覧表へ


古河電気がかつて製造していたオーディオケーブル 今も使ってるのだ