Accuphase E-407
国産は海外製品とは目指す方面が違う。
感性哲学的に解決するのではなく物理学的次元の高みに至ろうとする。
普遍性がその向こうにある。

| レコーディングならではのリアリティ、サウンドステージ、オーケストラの細かな表情の変化・・そういうものを求めるとなると国産は強い。特にアキュフェーズは音色的にも位相が合っている具合。アキュレートなオーディオほど素材の味が活かされてるというのは日本的な美意識で。 E-407はさすがベストバイモデルというだけあって高次元な音だった。これほどの構築性は体験したことがない。聞こえなかった音が聞こえる度は最高峰だがそのうえ構築のバランスが見事なのである。夜空を見上げるとクリアで見晴らしがいいけど無に吸い込まれてしまうこともなく、光のないところまで到達する前に、見えるものがある。離散した星々は同じ場所に密集して留まり濁ることもなく、天体は空気と時間との関係で、見え方が変わるものだ。高域はよく伸びるけれど形がしっかりとしている。トーンは華やか目で陽性といえるが、解像にはオーディオ的なえぐみを持たせない。音の粒子はあくまで客観的で、自然発生して消えてゆく。低域も国産らしくしっかりと制動され、ほどよい強度のままにうつろうつろう。 |

| E-408と比べると外観がこんな風に違う。E-407はトーンコントロールなどのノブが丸出しだから機械的だ。(音はそんなには変わらなかった。) アキュフェーズは機械としても高次な完成度がある。部品の並び具合やトランスの見栄えから長期に渡る保証の制度まで、ある種の完璧さがある。箱の材質もさらさらしたセラミックみたいな感じで外観も落ち着いている。メーターランプの光加減、パネルの色の反射まで計算づくされた感じがする。TEACのパネルは反射するので角度によっては凄まじいが、茶色くつぶれて醜い時間帯もある。シンプルだと逆に派手な感じもするものだが、アキュフェーズは常に節度ある感覚で存在している。ボリュームやノブの配置もほどよい。McIntoshの は配置的に一旦顔に見えてしまったらもう二度と戻らないが、アキュフェーズはそれに陥らないよう配慮している。 |

| 試聴:アルヴェーン |