CROWN D-45


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CROWN D-45
この気分の軽さは一体なにか。なにもストレスがないってか肩の力が抜ける。素っ気ないが。DIATONEのDS-1000ZXをドライブしてみるに、ROTEL RB-1080のほうが解像のつなぎ目が滑らかだし美音でもあるが、一部の協奏曲などではD-45のほうがほどよい塩梅でいい湯加減。ピアノはオケから分離されてるがハーシュな主張をしてこない。動静のバランスがよく、どちらかというと静におさめる音で、クレッシェンドする場面も遠景でやってる花火大会のよう。解像が伸びきってないところが効を奏してエッジが丸まってくれている。副交感神経が働いている。
なるべくピュアに徹しようとVRDS-25xのバランス出力からD-45にダイレクトに接続していたけど、ROTELのRC-1090をはさんだほうがよかった。入力インピーダンスの問題だろうか。ROTELのプリは優秀で、CROWNのストレートさが落ちなかった。それでいてプリの役割を果たしてる。
合理的なピュアさ加減。音楽的なはないけれど。Apogeeの精彩なリボン型を分解できる能力はmusicaやROTELのセパレートほどではない。反対にROTELのセパレートよりはぬくもりの感じられるモニター音。低音は「感じられる程度」であるけどとにかく気の軽い音。ふと落ち着く。世界で最も音のよいアンプだとかシンパされているけど、そこまでではないにしてもそれもわかる。ある種の志向性に於いては。全体や大小のバランスがよく、フェーズが整っていて違和感がない。小音量再生はなかなか秀逸。20wという最大出力の小ささもある。出力素子は小さい方が音が良いのは通説。D-45の凄さについてプロケーブルが書くと扁桃核が抑制されていない感じがするし、芸術と宗教方面の理解がいまいち弱そうなので、どうせ機械的な物理音が他よりリニアなだけだろうと思っていたけど、D-45はむしろファジーさのある淡いタッチだった。