KENWOOD S270

基本的な音調はLS-1001と同じです
その想い出の蘇る音色でありながら
より諧調を滑らかにした感じです
重心は低めで高域はしっとり




KENWOOD S270。上位機種にS270SSがある。


ケンウッドはオーディオ入門メーカーという世間の位置付けで、家電量販店はケンウッドの製品を高級オーディオとしては取り扱ってくれないらしく、ケンウッド自身はもっとコストをかけて理想を追い求めたいようだけど、それは現実できないようだ。
でも1999年のこのS270は小型ステレオ最盛期の製品で、ケンウッドの人気も高かった時代の最も高品種のスピーカー。高級オーデイオの音が出ている。このモデルを元に(或いは遡って)弩級の上位モデルS270SSがある(定価120万)。ツイーターのホーンはメープル製で一品一品手作り。S270もこのホーンの形状の効果なのかシルクのタッチの中に凹凸がない。
ニアフィールドでも遠距離でも音質の差が少なめだった(D-77RXは結構ある)。その原理がいまいちわからないが音の放射具合が球体に近いからだろうか。タイムアライメントが調っているのか定位も良い。ふんわりした基調ながら定位が良いので、かなり広範囲が宇宙に包まれている。3WAY 28kgのD-77RXよりは管弦楽の余裕さに負けるけど、ホールトーンなどは心地よく、ケーブルの違いはちゃんと出てくる。KENWOODの純銀製のスピーカーケーブルを使うと最高にマッチしていた。







「ネットグリルには音を汚さない新開発のDDグリルを採用」
ネットグリルをはめた姿がやたらかっこいいのが不思議である。ロゴの色とサイズと位置、ネットグリルの3次元的形状、キャビネットの色との調和…。些細なところに感動してしまった。オーディオにこだわらない一般的な学生のお姉さま方は、とくにこだわらずにこれ買って、枕元に置いて、ネットグリルを外して使うなどということは想定外なので(「なんでネットグリルを外すんですか?」という反応。ネットグリルを外したら壊れると思ってる人もいる)、ひとつの観葉植物的な佇まいを決定づけるものとしてこのロゴのプレートは重要なのである…!!。しかし今は小型オーディオどころかポータブルプレイヤーが全盛の時代なので過ぎ去った都会の芸術である。



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