LUXMAN model S-007


LUXMAN Model S-007 闊達で柔軟な音を出す

優しい。草食系男子な再現をする。高域は刺激成分を出さず、低音のノリは軽い。自由で柔軟な音を出す。奥行き方面の音像は平たい。クラシカルなギリシア性を好みながらも渚カヲルのように滞りなくこざっぱりと放出される。
瞬間瞬間で移り変わるそのパリッとした闊達な速度についていけず、僕は計算能力を使い果たし、背筋に緊張が、背骨に楽しさ走っりまわった。






LUXMAN S-007 ネコに乗られても萌える


発売時期 1970年代
価格 不明。Yahoo! Auctionで7000円で落札。
外形寸法 W約21.5cm×H約43.0cm×D約32.5cm
重量 5-6kgぐらい。サイズの割に軽い。


DIATONEのスピーカーは至高を求めてガチガチに推敲された純文学な音を出すけど、ラックスのS-007は素性を活かして口語で生きている軽さがある。その分値段も安く仕上がってるような塩梅だけど、S-007は素直に音を出してしまうも子どものように無神経でもない。怒らないでもよい生き方を説かれるまでもなくS-007は神経質にならないのが当たり前のような鳴り方をしてる。
アンプ相性:TechnicsのSE-A1010は最も相性がよく、明朗に甘く唄った。このストレスのない冷たいきっぱり感、SE-A1010はツンデレ度高し。LUXMANのM-70fも喨々としてた。が、現代の物量感は贅肉にもなる。こんな草食系のスピーカーには。Sansui AU-9500も良いけど重さがある。ELSOUNDは純文学なスピーカーとの組み合わせでは高域が尖って耳に痛いけど、このS-007だとふんわりとした空気に包まれていてなお闊達。S-007には不細工にも非リア充にも優しく接することのできる包容力を見いだせる。どちらかというとストレートな音が活きているアンプが向いてるが、ELSOUNDではシンプル過ぎて物足りなかった、S-007はもともとキャラの濃いスピーカーではないので、恬淡なアンプとの組み合わせではすこし無口な時間が多すぎるか。TechnicsのSE-A1010やPMA-390AEあたりが本命と思った。