M.J.Q
6V6PP TUBE AMP




M.J.Q オーディオ
北海道の管球アンプ



管球の素性のよさはSPを片チャンネルのみで鳴らしても音像が滑らかなところに感じられる。凹凸がある。ステレオ感はトランジスタアンプほどの広がりはなく、デジタルアンプほど低インピーダンス帯域のストレスフリーな駆動力はないけど、実直な音がする。音が生きてる。あの頑なな音しか出さないDIATONEのDS-1000ZXが普通に生き生きと鳴らせてる。振動板の精細さが原始的な増幅によって森羅万象向けに活かされてる。


  中を空けるとサインコサインタンジェントを感じさせる結線の綺麗さ。基盤がほとんど使われてない。  
増幅段にはタング・ソル(TUNG-SOL)というメーカーの6SL7 (Made in Russia) 、出力管には旧テスラ社の6V6SがPPで使ってある。トランスはTANGO製。このアンプは自己バイアス調整回路も省かれているようだ。壊れたら技術のない僕は直し方がわからないけど出てくる音がよいので大満足。設計された方の性格や好みが現れてか、素朴でやさしい音で、その素朴な自然さは長時間聴いてやっとわかるほどのもの。よっぽど暇なのかもしれません。また暇な人にしかわからない特色なのかもしれません。このガレージメーカーはもう潰れてるけど北海道の室蘭で経営されていて、音も期待どおり北海道を感じさせる音でした。復活してほしいです。