三川イヤホン 鋼の響き



三川イヤホン 鋼の響き 太鼓マークが目印です




三川イヤホン あなたに伝える鋼の響き
価格 ¥9000
形式 カナル型
インピーダンス 16Ω
感度 102dB/mW
再生周波数帯域 20〜20,000Hz
ケーブル長 約1.2m
鋼の独特な音響品性を生かし、繊細な高音域から豊かな低音域まで、バランスよく、美しい響きと自然な広がりを忠実に再生します。






『木の響き』は多摩電子工業のinG SOUND LABO S1206と同じOEMで、この『鋼の響き』はv-moda remix audioと同じOEMだと思う。

イヤホンは高域セッティングか中域セッティングか低域セッティングかのうちどれかで成り立つ。レンジを広げれば解像度が落ちる。鋼の響きは中域セッティングの音質だと思うが、「木の響き」と同じく低域重視されたイヤホン。「木の響き」や「鋼の響き」はカナル型の持ち味を活かされており、ある帯域に於いてはヘッドホンでは決して味わえない密度感がある(総合的にはヘッドホンには敵わないが)。比較すると筐体の違いからか「鋼の響き」の方が「木の響き」よりも低音が収まる。fレンジ的には最低域はすぽっと尻尾切られてる。中域〜高域はこれ以上出さない閾値が設けられているが、その範疇に収まる音は滑らかで上品に整えられている。ユキビタスに合わせられた音で、木の響きとは違って、ちはやぶったところがないのが逆に股関節寂しい。シビアに聴けばいまいち抜けきらないところがあるけど出てくる音自体が高品位。鋼というだけあり艶やかな音色。高域は粒立ち感がないが、低域に邪魔されているわけでなくバランスと個性の問題。「木の響き」と同じく太い音が出るが輪郭を感じられる太さである。管弦楽やギターなどアコースティックの再現に向いてるが、どちらかというと原始的に自由に動き回ってる「木の響き」の方が情操が豊かに思えるか。音の方向性は変わりなく守備範囲が集約しておらず広いので、反面、Nintendo DS や SONY PSPなどのゲーム音は場合によってはもう少し刺激とかスピード感が欲しい時もあるけど、それでも良い。悪くはない。穏やか。プラグ部はつるつる滑るので抜き差しの時には断線に気をつける。
筐体はゴールドとレッドの二種類がある。2本購入したのでエージングを調査してみた。個体差なのかもしれないが、新しく購入した方はブラインドでわかるほどすっきりしていた(といっても微々たる違い)。3年前に購入した鋼の響きと比較すると低音がきもち寂しい。高域は精度が高い。
三川 鋼の響き、木の響き
音楽的├◆-◇-◇-◇-◇┤モニタ的
濃厚  ├◆-◇-◇-◇-◇┤あっさり
高分子├◆-◇-◇-◇-◇┤素粒子
軟質  ├◆-◇-◇-◇-◇┤硬質
Jazz  ├◇-◇-◇-◆-◇┤Classic
文系脳├◆-◇-◇-◇-◇┤理系脳
audio-technica ATH-CKM99
音楽的├◇-◇-◇-◇-◆┤モニタ的
濃厚  ├◇-◇-◇-◇-◆┤あっさり
高分子├◇-◇-◇-◆-◇┤素粒子
軟質  ├◇-◇-◇-◇-◆┤硬質
Jazz  ├◇-◆-◇-◇-◇┤Classic
文系脳├◇-◇-◇-◇-◆┤理系脳
SONY MDR-EX510SL
音楽的├◇-◇-◆-◇-◇┤モニタ的
濃厚  ├◇-◇-◆-◇-◇┤あっさり
高分子├◇-◇-◆-◇-◇┤素粒子
軟質  ├◇-◇-◆-◇-◇┤硬質
Jazz  ├◇-◇-◆-◇-◇┤Classic
文系脳├◇-◇-◆-◇-◇┤理系脳
オーディオテクニカとは真逆の特質。オーディオテクニカもソニーも至高のサウンドを目指していて、特にオーディオテクニカは物理特性の優れた精確な音を志向してる。極端にフラットで蒸留水的な音でソースのアラも引き出す。しかし所詮イヤホンやヘッドホンでオーケストラを再現する事は難しい。Goldringのようにデフォルメされている方が心地よい。オーディオテクニカは僕個人には平均的な音・価格相応の音としか思えなかった。ソニーはあらゆる特質の中間を目指しているけれど、やはり価格の割には豊かな音は出ない。誰が聴いてもウェルバランスな音である。一方, 三川イヤホンは自由奔放に創られていて、細かな欠点を気にしないでおおらかな成り立ちをしている。ケーブルにはタッチノイズが出るけど創ってる人が気にしていないからそうなってるのではないか。トータルで見ると、本当に良いイヤホンだと思う。この解像の豊かさを大企業が実現するとなると、そこに先進的な技術は入ってくるだろうけど、定価何万とするはず。