Nanotec-Systems SP#79 Special


ケーブルにはこだわりたくない人向けのスピーカーケーブル
機器の能力を損ねる事のないレベルの解像度・分解能
スタンダードな音、力強く滑らかな音像、空気感は普通
価格は900/m程度


AET Primary F150 S075 NanotecSystems SP#79 Special
上:aet Primary F150 S075 下:Nanotec-Systems SP#79 Special
SP#79は導体表面に金銀ナノコロイド液を含浸させてある。物質的に安定したスクワレンオイルは酸化防止の効果も担っているため末端処理しなくてもいい(気化するまで何年かはわからない)。先端をはんだで固めなくても、導体が太く硬く形状記憶をしやすく、極小のSPターミナルの穴にも入れやすい。はんだで固めるとスクワレンオイルが気化すると思うので、あとでCONTACT PROを含浸させないといけない。







【犬介の音質日記】
Nanotec-SystemsのSP#79 Specialは金と銀のナノコロイド液を導体表面に含浸させた(特許)独特な工夫を凝らされた導体を採用したケーブルだけど、思ってるほど独特な音は出ない。
スタンダードで脚色がなく、シックな大人のブラックなコーヒー。
Nanotec-SystemsのSP#79 Specialは導体が太いので単線のような音像の太い音が出る。それが艶やか。
エージングで少し滑らかに聞こえるようになる。エージングで音が変わるということはメーカーはエージング作業はしてないのかな、ロール巻きの状態で何日か音を流してから出荷すればいいのに(楽しみを奪うことになるか)。
良い意味でハイエンド的な音がする。これで充分に足るほどの音質。
aet Primary F075と同じぐらいのサイズの単純な構造のケーブル。極細多芯の太いケーブルのように馥よかな(銘柄によっては不思議系な)音は出ない。
aet Primary F150 & F075よりクリアで解像度が高く分離感よくて交響曲でも破綻が少ない。膜鳴楽器が鳴りだしても苦しくない。
SP#79 SpecialはONKYOの往年の3WAY(当時は「中型ブックシェルフ」と分類されてたけど現在にいたっては大型のスピーカー)も満足いく分解能で鳴る。aet Primary F150 & F075は若干燻ってる。SP#79 Specialは機器の潜在能力を損ねる事はない。
SP#79 Specialはaet PrimaryやGOLDEN STRADA #201のようにシフォンケーキの生クリームのような柔らかな甘さがなくてつまらない。Zonotoneと同じで無難な音。6NSP-4400Meisterの方が円熟した音を出す。やはりハイエンド的ではないか。aetに戻りたくなる。
ラインケーブルのMUSIC STRADA #207と同じ導芯の構成だけどMUSIC STRADA #207のように含みの多い音はしない。
TIGLON MS12SP-R2やケンウッドの純銀線に比べると空気感が落ちる。鮮明さはあってエッジが立っている。
輪郭線がしっかりしている。エッジは立つが滑らかさがちゃんと伴う具合。ナノコロイド液のお陰かもしれない。
ウィーン・フィル少年合唱団の『エターナルフレーム』は、SP#79 SpecialよりTIGLON MS12SP-R2の方が歌ってる人の数が多い。
ボカロの『いーあるふぁんくらぶ』のGUMIの声はTIGLONのほうはとてもしっとりとしている。SP#79の方ははっきり歌ってる。
TIGLON MS12SP-R2はDレンジに長けている。中域や低域に生々しさがある。SP#79 SpecialはワイドレンジでS/N感に長けている。それでいて無機質ではない。響きに品がある。
アンプで言ったらサンスイ607NRAみたいな音。
SP#79はスピーカーの内部配線に使ってもいい。



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