¥40,000 (2台、1994年頃)
低域用:12cmコーン型
高域用:2.5cmドーム型
再生周波数帯域 50Hz〜35000Hz
最大入力 80W
インピーダンス 6Ω
出力音圧レベル 89dB/W/m
クロスオーバー周波数 2000Hz
キャビネット内容積 7.5L
幅184x高さ298x奥行237mm(サランネット含む)
重量 3.5kg

(2021年頃 エッジ変更)




オーディオが売れた時代の大企業の入門スピーカー。そう書くとチープだけどオーディオが売れたからこそ需要と供給のバランスで(以下略)。KENWOODのLS-11EX然り。
D-102AはD-202Aより小ぶりだけれど、十分に厚みのある音。傾向としてはクラシックならアダージョ系が豊かに聞こえます。声も電子音も人間味があって優しい音。D-202Aは名器ですがD-102Aにも優れている点があります。詳説は省くけど小口径のメリットです。D-102AはD-77FX等と同様にバイオクロスコーン振動板採用。あくまで想像ですがシルクOMFよりコストがかかっているように思います。











当時のオンキヨーのスピーカーの音が好きなので修繕した。
手に入れたものは打ち傷の多い個体だったけど保管状態は良くエッジはまだ使える状態ではあった。

修繕箇所
◆エッジをセーム革に変更。
◇ウーファー側は接点にナノテックシステムズの銅イオンのナノコロイド溶液含浸。
◇サランネット洗浄。
◇仕上げに蜜蝋ワックスを使用。(天然ものなので、若干匂いがする)








ONKYO D-102A

エッジ変更する手順

せっかくなのでエッジをセーム革に変更する手順を。セーム革は楽です。柔軟性があり、その分課題入力でボイスコイルが干渉する不安はあるものの、センター合わせに神経質にならなくても良いので。通常音量で使うなら問題ないです。D-77RXはずっと使ってます。ウーファーユニットの中…実写
「音質の変化」・・・結論を先に言うと、エッジをセーム革にすることで、音色が更に美しくなり楽器的で心地よい響きが伴う。音のシャープネスや遠近感は後退するけれど、特に女性ヴォーカル等、あとには戻れない音色と思います。





下書きは布テープの径を使う。






布テープの径を当ててみる。外周、内周で合うものはないかなと。









布テープの内周を使ってボールペンで線を引いて、その2cm外周で線を引いて、ハサミで切る。コンパスなんてやってられませんよ。IRISでは直径が足りません。接着剤は皮と金属対応のボンドを使いました。セーム革は柔らかいので切るのはしんどい。









ヘラがないので彫刻刀を使って接着剤を剥がす。汚い画像で申し訳ございません。Amazonで¥200程度で買えた:カーボン製 剥がし用ヘラ







いろんな貼り合わせ方を実験中。






接点にはナノテックシステムズの銅イオン・ナノコロイド溶液を含浸。

作業時間片方で1時間半でした。オンキヨーは簡単です。ボロボロになったエッジを布テープなどを使いながら剥がして(←完全にきれいにしなくても良い。そこにこだわると下手してコーンがたわむ可能性があるし、やたら時間がかかるよ)、D-102Aの場合フレームの上からセーム革を貼るだけです。接着剤は革用のボンドです。







実験的に、先ず、片チャンネルだけエッジをセーム革にしてみた(そうするとわかりやすい。ケーブルでも)。
セーム革のエッジのスピーカーは音の輪郭がぼやける。音像は前へ出てこなくなる。でもセーム革の固有振動によるものか音色が耳に心地よい。和菓子みたい。元々のエッジの方はしっかりした音像でハキハキして鳴るが、トーンが無機質で平凡でつまらん。自分はハキハキしてないからなにかそういうの疲れる。1998年発売のD-202AXはフェルトっぽい素材のエッジなので多少こなれた音になるが、それでも音色が無機質なのには変わりない。セーム革にすると「音色」がまゐるどになる。うまく文学的に表現できないけどこの音色なんですよ。輪郭と遠近感を加味したいならセーム革の裏側に習字の半紙でも一周させると遮音性を高める効果がありそういう結果をもたらす。でもたとえ紙でもセーム革のうっとり感は後退するので。自分は心がふやけてるからやらない。





次に、もう片チャンネルのセーム革の貼り合わせ回数を増やしてみた(画像)。オムツのような、もこもこ感ですね(゚Φ゚)。厚くしたほうが音が前後で通過しなくなって逆相の相殺が減るはずだ。しかし結果としては一重のセーム革の方が音が良かった。多重にセーム革を重ねた方は、その自重によるところか音が若干重たくなる。一方、一重のセーム革の方は晴れやかで陽性な美音が出る。低音は多重の方がやはり厚い気もするけど、まぁどちらにせよ、西脇ユイの声が魅惑的 ( ´ ▽ ` )



tukipien reminiscences