●主な特長●
◎デジタル時代のピュア伝送・増幅を実現するα-Xバランスサーキット
◎サンスイ伝統のアンプテクノロジーが光る超重量級α-Xバランス電源
◎専用開発した6連マスターボリューム搭載のパワーアンプダイレクト
◎アンプ全体の剛性を高めノイズからも守るソリッドシャーシ
◎すべてのソースをα-Xバランス伝送、この思想から生まれたソース・ダイレクト
◎荷重の黄金分割の役割をするサンスイ独自のCF5インシュレーター
◎アナログディスクの対応も充分に考えたディスクリート・フォノイコライザー |
1986年の製品。
1986年はなんか個人的に近親感があるからこれにした(よくわかってない)
家に到着したとき骨董品の匂いが部屋に充満した
この匂い、好きだ。
直に見ると案外デザインが美しかった。
光沢のブラックフェイス(グロッシー・ブラック)がかっこいい。
ノブも重厚な素材。
そのほかスイッチの押し応え、ボリューム回した時の重さ、当時のロゴ、、、
畏れ多くてチープな表現はしたくない。
電源入れると低い音がう―――と言う。
これがトランスのうねりというものか。
その音が深くて、
タッチしてきて、
う――――――。。
なんて落ち着くんだろう。
音を出してみた。
ガリとか荒さとかなくて安心した。
ちゃんと整備されたものだったけど、古い機種なんでどんな風に出るか心配だった。
むしろS/N高かった。
作られてない本当の重厚さがあって神妙でつつましやかな印象。
液体的なサウンドがする。
温めると途端に滑らかになるボールペンみたい。
その滑らかさときたら、いと滑らかで、トゥルトゥルと滑る。
AU-α907の書体は楷書より行書に近い。
溶け込むような言霊、連綿とした楽音の調和。
907は落ち着きが違うなぁと思った。やはり607とは違う。
ごり押しなところがないからか、スピーカーがアンプの楽器になってない。
音をそのまんま受け継いでいる。
ALRジョーダンが素直に鳴ったのには意表をつかれた。
盗んだバイクで走りすぎていない。
偶然の一致か、メタルコーンとの相性がたまらなくよい。 DIATONEにも合うだろう。
液体感が生きる。
AU-α907NRAは微細部もしっかりとバランスよく出て瑞々しいが
AU-α907の場合は小さな音は出ていないと思う。
反面AU-α907には欲のなさと陰影の豊かさがある。
ピアノには深さがある。ターントーンというか。ピアノが高級になった感じ。
AU-α907全体像
光沢のブラックだからかうまく撮れないなぁ。
バランス接続がいい。
TEACのVRDSが初めて本格的に活きた感覚。
アンバランスでは弱弱しくなる。
ボリュームを上げるともっといい。
ボリュームを上げてもBGMで聴いていられる。
重心が深く落ち着いている。
これぞ山水って感じ。
多くのアンプは音がよくなるミロクが乗っているけれど
AU-α907にはなにもない。
このなにもない、っていうのがいい。
エッジが立つこともない。拡散しない。万物の本体が出てくる。
とにかく落ち着く。この安定感はなんなのだろう。
お腹のなかが落ち着く。丹田が落ち着く。眠たくなる。
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