SONY D-EJ2000



材質感が病み付きになるほどにいいのです。
マクドナルノで足を広げてふんぞり返っているホストをどけてカウンターに座り、私はこのプレーヤーをディナーが運ばれるまでずっと「すべすべ」と撫でているのです。
つるつるではなく慎みのあるへっとり感。
とても閑雅であるのです。



D-EJ2000

D−EJ1000より0.7mmほど薄く、コンペクトになりました。それによるメリットはさておき、手に取るとまた少し違うものです。
リモコンの操作も前よりも合理的になりました。ニッケレ水素のガム型充電池一本で駆動できるほどのスタミナがつきました。それによる軽量化と充電時間の縮小が実現されています。充電スタンドはさらにプレイヤーの設置がスマートにいき、単三電池ケース
⁅⁆ はずっと遊んでいたくなるような賢い形状になっていまう。
音もさらによくなりました。
マニヤでなければ気にするほどでもない違いですけど、さらに落ち着きが増して現代的になっています。



D-EJ2000

でもそれどころではなかったのです音質よ。
これ以上ポータブルの音はよくならないかなと期待していなかったのですがさらに素性がよろしくなっています。
EJ1000ではふんわりとしていたのですが傾向は、EJ2000ではクリアネスをあげてアキュレートな感触です。高くスカーンときます。特に外で使うシーンの多いポータブルでは空気感より音の芯の部分が重要で、素性の前進は大袈裟なものではないにせよミュウジックかなり聴き取り易くなっています。
そのストレートな表現を今までのモデルで実行していたらドンシヤリになっていたところですが、素性がその傾向に追いついているからふんわりとエコーのやうな感触によって悪い風に刺戟しないようなことをしなくてもよくなっているのです聴感を。
という計算はなかったと思います。
日本のメーカーは、特にソニーは、感性に頼らず積み重ねられた研究の結果・統計から論理的により優れている回路を開発し、選択しているので、数値的に高いレベルの音にしようとした結果この音の傾向になったのでしょう。
EJ1000を今聴くとふんわりが混濁にも思えます。なんだかポータブルはまだまだ音質よくなるなぁという展望が見渡せます。EJ2000はもっと肉質感を帯びさすことができそうです。この明瞭感も、さらに透明にできるかもしれません。
まだまだ発達の余地がある。自分の思想のように。
来年もまた、新しいモデルD−EJ3000が発売されたら買い換えると思います。EJ1000は友達のK君にあげました。EJ2000はこんどはS君にあげるつもりです。今からそんなこと決めていて楽しいです。