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PLAYER / AMP / SPEAKER / HEADPHONE / etc.



SPEAKER Review
BAROMETER / FIELD / TONE / BBS

  型番 寸評
aad Q30i 穏やかであったかい上質な雰囲気がある。ぬくぬくと猫のように寝そべって聴ける。低域は太くも明確な音階をきざむ。低音マニアが喜びそうな感じだ。
ACUSTIK-LAB Stella Harmony 音離れのよい美音。暖かくマイルドなヴェールがあり室内楽はほどよい湿度で楽しめる。分離しないで解け合う。しかし楽音はハーモニーに埋没せずにちゃんと描かれている。低域はずんと迫力あり弦楽はソナスに張り合う伸びやかさ。聴覚を研究し尽くした鳴り方でパルス性ノイズが抑えられている。長時間リスニングできるというのがいい。
AERIAL Model 7B DALIのような輪郭の溶け合いがあるうえ音が手に取れる。全域にわたり温かい音だった。フルアキュフェーズで鳴らされていたから、この毛布のような温かさはAERIALのマトリクスに備わる魅力。
ALR Jordan EntryS このスピーカーは飽きがこない。ジャズはがつーんとこないしクラシックではもっとふくよかさが欲しくなるけど、シンプルであっさりな音のほうが飽きがこないのかな。リア用に開発されたが全体のエネルギーバランスに重点を置くこととして設計されていた。できあがった音には「多少の偶然が作用したことも認めている」。とても振動が自然なスピーカー。手のひらサイズだけど小型のアイデンティティーを活かして急峻な応答にも反応できる。低域は倍音成分だけの鳴り方だけど、全体の抜けがよいのか、あっけらかんとしていている。音漏れを気にする環境にとってはむしろ都合がよい帯域のバランス。弦楽アンサンブルはいける。イタリア コンタリーニ宮でのヴィヴァルディ「和声と創意への試み」は、異常なほど清澄な響き。メタルコーンの特質である歪み感のない壮麗なサウンドが、ルーム全体に広がってゆく。基本的な音が魅力的で、求めようとさえしなければこれで満足しきってしまうところがある。
Angstrom Obbligato IIs Angstrom Acoustic laboratories。丸山無線で取り扱わているスピーカーメーカー。Soliloquyの社長が交通事故で営業が困難になったのでこのAngstromに引き継がれる。これもローテル商事が良いように作らせているのか、実質が乗っていて、Canada製ともあり果実が集約する音。Soliloquyに詳しく書いたけど音がSPの左右に派手に拡散してない。ちゃんとLRでスピーカーが音を出していて抜けた味がしない。SoliloquyはどちらかというとJazz寄りの再現力だったのにたいし、Obligatoにソースは関係なかった。ジャズはダイレクトに、クラシックは遠近の雰囲気を醸す。オンマイクとオフマイクの録音形式の違いがよく出てくる。ウーファーはツインで細身の2WAYだけどバーチカルツイン形式のように浮き出る音にはならず、ソリロクイよりぬくもりのあるトーンで、ほっかりとしていた。淡い暖色の雰囲気になり、その通りの外観もいい。以前ビクターがクルトミューラー社製のコーンを使っていたときは、それは外注でもあり必ずしも薄紫のトーンとは限らなかったけれど、Obbligatoは通様相的関係でベージュのトーンにウーファーの色を合わせられている。
Obbligato IIf トールボーイはアンプが非力だと最悪なようだ。よほど設計が巧くないと低音は相殺されてしまい高音も伸びない。Obbligatoも2WAYがやはりコストパフォーマンスがよかった。Obbligato IIfはアンプが高くつく。RB-1090でないと鳴らなかった。RB-1080ではハイアガリで。でもSoliloquyの6.2TOWERほどひどくはないと思う。
ANTHONY GALLO Micro satellite MS1 卵型のSP。今風の愛らしい玩具。趣味の在り方に絶對などないので信仰もほどほどに、楽しむことのできるサウンド。シャープで切れ味がよく、ピンポイントに決まる。SN感もよい。ただ滑らかさはYAMAHAのNS-pf7の比にならない。やや人工的な音かな。
Apogee Ribbon Monitor 1 10cmリボン型のツイーターと強力な磁気回路を搭載したウーファーの2WAYモニター。衛星からキャッチされる微細な信号すら逃さないのはリボン型ならでは。低音は軍事産業系らしくどっかーんという音も出せる。でもリボンモニターというだけあってバランス重視の低音。全体的におとなしい音です。Apogeeとは、もっとも遠いところ、高いところという意味。アルミニウム箔を音源にして世界で最初にフルレンジリボン型を完成させた。アルミニウムほわほわな魔法の雰囲気が本来のApogeeだろうか。傅さんによるとその歴代のモデルは、フワーっとくる美音らしい。リジッドに格納されてるRM1の場合はやはりモニター基調が先行。これにはトーンというものがなくて解像性はHOYAのよう。メガネかけてない人ってぜったい本当はそんなには視力よくないはずだけど初めてメガネをかけてみて (・)∀(・)見える―― っていう音。
ATC SCM-12sl 厚みあり、肉あり、奥行きありの雄大なプレイバックをする。ATCは特に低域の深度へのアプローチが有名なところだけど、僕は楽器がよく伸びるのが心地よかった。時間の前後で繋がっている。現代音楽などで音響として弾かれたピアノは、ぼ――~んとホールに行き渡るのが心地よい。ATCはDAMPERペダルの長引き感がよく出ている。シューベルトの弦楽四重奏の14番に感動した。この音楽に。判断力のある音だから新しく聴く音楽のよさがその場でわかった。ありがたう。あつかまにも試聴室で至福な時間を過ごしていたのでした。
Audio Physic Brilon2 大型のスピーカーに比べると聞こえない楽器もあるけどBrilonの特殊の音離れのよさがあってリスニングポイントまでぽ―んと伝わる。プロの演奏みたい。プロの弾く楽器の音は後部席まで届く。
Audiopro AVANTEK スウェーデンのブランド。スマートで厳格な感じがする音。SACD・DVD-Aに対応させたモデルにBRAVOというシリーズがある。こちらは帯域が広がり音触は優しくなったようだ。ちなみに北欧など寒い地域ではウーファーに紙は使われないらしい。水気を含み凍ったときに割れてしまうから。
AUTHENTIC Music Gallery すごい芸術的なおもちゃ。額絵から音が出る。一見使えなさそうだけれどある種のフィーチャーがある。NXT方式の平面型spi-ka-で、ダイナミックレンジが集約されているからだろうか、遠くまでよく届く。センターとかリアSPに相応しい。奥行きは2cmなのでさすがにメインとしては厳しい。DSPかけてちょうどよい奥行き感。
別売りの専用アンプ(A-101FP)はなかなか聴き易い音。ALRジョーダンのEntryS鳴らすとふんわりとしたタッチになった。200g程度のアンプで、MusicGalleryとセットで長期旅行用として使えるかもしれない。と思ったらACアダプターがやたらとでかいのが残念。乾電池駆動できたら最高だったのに…
Avantgarde UNO 真ん中のツイーターからシンバルが、上の大型ホーンからはトランペットふかれてる。それぞれに割り当てられているかのように。
B&O BeoLab 6000 音には特にコクや個性は感じないがスピーカーの存在の感じなさは最高峰である。音離れしてるのではなく、スピーカーのほうが消滅しているようだ。指向性が広いからか音に厚みはないが、フォーカスは常にほどよくきまり、移動しても音の揺れ動きや遷移が目立たずに済む。
BeoLab 3 これはちょっとほしいかも。B&Oのフロアは異空間を楽しむためにいつも立ち寄る程度なんだけど、この小さな機械のペットみたいなスピーカーからは広い宇宙を感じた。B&Oはどれも部屋に音が満ちる。どこにいてもそこにいるって感じの存在感。Beolab3は淡泊にならず、とても愛着のある音。とりわけウーファーの躍動感が好きだ。ゴム性の柔軟さが心地よかった。しかもよく沈む。
BeoLab 5 曖昧な要素のない自然なサウンドは小音量でも遠くまで届く。KENWOODのオムニもこんな風に360°に放射される形状だった。そのおかげもあるかもしれないけれど10mぐらい先からこの音を感知し、ここからきてたのか!と思ったときは感動的だった。
B&W CDM1SE B&Wはすごくバランスがいい。音のバランスがいい。分析的でかつ音楽的。空気あるしスマートだし、澄んでるし芳しい雰囲気。他律的だからか、アンプによっては殺風景に映ることはあるけど。
CDM7NT 2WAYのCDM1NTよりも低域などに躍動感を感じる。これはこれで完結した音なのでCDM9NTに比べて希薄だという表現にはならない。PM-17SAver.2で鳴らされていたCDM7NTが忘れられない。CDM9NTよりも軽やかなのかアンプにあってるのか、ある種の気品を保ちつちつつ、浮遊していた。音離れのしかたがオーロラに見えた。
CDM9NT ベストバイモデル。CDM9NTはNautilus804に比較しても値段ほどは違いが感じられない。ユニットの多さがカバーしているのかな。次の703に比較するとヴォーカルなどくっきりと前に出てきてアピール能力がある。ピンポイントな聴き方ができる。CDMシリーズはNautilusと同様に前に出てくる。
705 700シリーズ。位置的にCDMシリーズの発展型だと思ったけれど、音の傾向は随分と変わった。700シリーズは上から見ると台形で、天板は直に見るとかっこよかった。このラウンドフォルムのように、全域が滑らかに繋がっている。普遍性とは咀嚼された知識量によるものか、高域のとんがりすらなくなっている。やや分析的な傾向は残るけど、705は703よりも軽快に鳴らせて、Nautilusより優しくも思える。
704 ユニット内部に銅シースとアルミニウムディスクを装着することで、ボイスコイルの前後の駆動力を対称にする「バランスドライブ」搭載。これにより、極めて歪みの少なく、曖昧さのない低音が得られ、ディティールの再現性が飛躍的に向上し、ミッド・ウーファでは最低域と中音域が重畳した場合、中音域の変調が大幅に改善される。また、センターポールに銅シースを被せ、ボイスコイルのインダクタンスをキャンセルし、ボイスコイルの位置によるインダクタンスの変化を大幅に減少させた。エンクロージャは天板とフロントバッフルをカーブした1枚板で構成。これはエンクロージャのサプライヤー「ルードビグセン」の技術。B&Wはこの家具メーカーを買収して生産の合理性を図ったようだ。写真でパッと見た感じではどうも素っ気ないデザインに思えてしまったけれど現物見ると結構進化してるなぁという印象。音はCDM7NTには軽いノリのよさがあったけれど、704はそうでもない。700シリーズは全体的な雰囲気がよくて、素粒子の再現性が高まり角を抑えられた感じの骨格ともうまく打ち解け合っている。
703 フルオーケストラへの適正が高まった。全体的な鳴り方をする。比較するとCDM9NTのほうが前に訴えてくるけど、これはNautilus805とSignature805の違いと似ている。703は空気感がありわたあめのようだが、楽音の存在感は薄いわけではなくそれなりに諷意されている。
CM5 B&Wはどんどん角が抜けて聴きやすくなってきた。同サイズのKEF IQに比較すると解像に訴えるものがなく、以前のシリーズのようにクラブミュージックなどがトランスペアレントにいき渡るような軽妙さは減ったけど、よりヒューミッドになり、個性は確実にハルモニアに向かっている。Nautilus 805Sに比べれば音は薄いけど、廉価版にありがちな主張やピーク感がない。バランスが整ってる。円熟したクラシックファンでも使える。
Matrix 802S3 杉ちゃんによれば、「KEFは、なかなかクセを持ったSPでして、バッチシAmpと合えば物凄く艶っぽい音が出ますが、合わなければパッパラパーのドンシャリ調の音になります。その点NautilusシリーズはどのAmpを繋いでも、明るいめの音で、カラッとした音が気に入ってられる方には安心して勧められるSPであります。当方がリファレンスとしているMatrixシリーズは、どちらかと言うとKEFに近く、Ampがベストマッチするとそれはそれは、エッ!これがMatrix?と言うくらい端正な音が出ます。」とのこと。マトリクスはオーディオフェスタで聴いたことがある。「ケブラーコーンは軽さと強度が最高に優れていて宇宙工学に使われているものである」とか解説されていた。ATCやKEFなどと共にかすかな記憶だけど、あのサウンドは結構明るかった。ドライな基調ではなく湿度を含んだ秋の明るさだった。ノーチより柔肌的なようだ。B&WとAURAの不思議な関係
Nautilus 805 Nautilusは感情を表出する。N805は2WAYでもさすがに密度が高い。CDM1NTの前30cmぐらいのところに見え隠れする偏位感などない。倍音成分まで自然に伸びている感じがする。反応が素直な分アンプを選ぶ傾向はある。マランツはさすがにいい。PM-17SAでは物足りないけど、SM-17SA加えると低域の表情までわかりやすくドライブできていた。
Nautilus 805S 705とは音の量感的には大差ないけど705のほうは元気で押し出しがよく、その分ハーモニーには厳しさが残る。でもこのN805Sは足に挟まった罠が取れた感じ。旧N805に比べると、CDM1NT→705の変化のように高域のキンキンさが減ってスムージーになった。Matrix時代に比べるとブリティッシュ感は消えているけど何を鳴らしてもバランスがよく音が雰囲気に溶け込んでる。
Nautilus 804 シェーンベルクやアルバン・ベルク等を連想する表現主義的描出。楽音をピンポイントに描写できる804であるがゆえ、デジタルアンプや国産のセパレートをあてがえば音が造化されて手に取れる。反対に音楽的に楽しみたい場合、ハーモニーの溶け合うAURAやCREEKにするとハーモニーがちゃんと出る。WAZOO XLとかConcentraの高級機になると天国のよう。骨格は完全に抜けてしまう。
Nautilus 803 N804はくっきりと直線的でジャズが明快に決まる。ヴォーカルもよく謳う。N803の場合はクラシックに音合わせされていて空気感のほうがすごい。ふわっふわっ。
Signature 805 Signature805はNautilus805ほど若々しくはないが円熟した鳴り方をする。N805のように拡散したりハーシュな成分を出さないところにS805の苦労が読み取れる。モノクロのように淡々としていて神妙なトーン。高解像で肌触りがよい。それでいて遠くまでよく届く音。微小レベルまで完全に浸透していて、ハーモナイゼーションされている。数学的に調和のとれたものが和音なら、諧和とはさらにそれが均質に融解したものだと心得ているよう。
BOSE 201Ⅳ フランチャイズの喫茶店などでBOSEが吊り下がっていたらたいてい101・111系。管弦楽も違和感なくそれなりに綺麗に鳴ってる。Wave Radioも合理的な設計で、パイプオルガンの技術を応用していて低域まで伸びている。音響心理学を応用して独自に開発しているBOSEのウピーカーは、音楽的には無機質だけど、エルゴノミクスに基づいたキーボードや低反発枕のように感じのよい音が出る。あ、ちなみにこのBOSEの原音再生技術は国家機密でヤバいらしい。参考:電波板
301AVM
COMBAK BRAVOCH フィンランドのスピーカー。容積8㍑という愛らしい小ささのコアキシャル型2ウェイ。フィンランドといえば北欧でオーロラが見えてシベリウスの音楽のように荘厳で秋霜烈日に迫ってきそうだけど親密に打ち解けてくる。焚き火のように暖かいものを感じる。マイルドでもなく厳しくもなく、ただ本来の音が性質という概念なしにすんなりとくるので、言葉で表すのが難しい。とても自然回帰した気分。声の帯域をコアとして全体感があり強調感なく独りでに伸びる低域や先走ったところのない高域がとてもいい。自然のバランスを崩さない。普通は生の演奏に比べれば幕が降りている風に思うものだけどそれを思わない馴染みのよさや虚飾のなさがある。高くて買えないけど、さりげに気に入っていた。
DALI Royal Menuet Ⅱ 弦楽がやさしい。ヴェールを剥ぎ取りたくなるほどに。表で融解している。丸くメタモルフォーゼした波形。このサイズで安心してクラシック再生するなら家具調のDALIがいちばんかも。低域も決して無理をしていないのでこじんまりとした楽しみ方ができる。
Royal Scepter
Royal Tower トールボーイ型だけどかなり小柄だ。平凡なフォルムだけど、キャビネットにはつやがあって写真でみるより断然美しい。音はAYREのV-5やMcIntoshのMA402だとゆるゆるで低域はぼわぼわに感じた。音の溶け合いこそがDALIのフィーチャーだろうが、ちょっと曖昧すぎるきらいがあったかな。ARCAMの場合ちょっと解像感のない音になるけどクリアで細身でバランスはよかった。MUSICAL FIDELITYでもいいだろう。明暗をはっきりさせたい場合はDENONになるだろう。音の硬いアキュフェーズは最高だった。スキッと爽やかな響き方をさせる。細身だが厚みを伴っている。──ではなく━━であった。琴線にジーンジーンと響いてきた。
HERICON 400 ウーファーとミッドレンジは、SAの空気感を出せるようパルプと木材を混合にした素材をつかっている。デノンのPMA-SA11では静観無機質にも感じたけど、マイクの振動板の癖が伝わるほどの再現力があった。
Euphonia MS4 DALIのハイエンド'ユーフォニア'。快い音;ユーフォニーの意。HERICON400、上位MS5とともに、平面波しか出ないリボンにソフトドームを近接させて、リニアダイレクティヴィティとポイントソース化を図っている。このスピーカーはその名を冠しているとおり、アキュフェーズのセパレートでも完全に溶け合う。小編成であっても各々の楽音はハーモニーとして解体される。ホモフォニーにおいては前後強弱部まで有機的に遠近し、メルトした輪郭は原型を失うことなく整っている。ある種のユニティーがある。固有色がなく、グレーの諧調にイエローやレッドが見当たらない。
DENON SC-T7L 細身のトールボーイ。JBLのTZ1を連想するがT7Lの音質はもっと細く、存在感のないサウンドだ。でもこの存在感のなさはなかなかスムーズで、ムーディなAVスピーカーよりも飽きがこなさそう。ウーファーDSW-7Lもスクエアな形状。セッティングにおいても斜めを心がけると、自然にふっくらとする(炊き込みご飯)。
SC-777SA-M 今となってはこういう音が主流なんだけど、発売された当時としてはこのふんわりなサウンドはめずらしかった。精悍な弾力性はなく、石鹸の泡のように消える。リビングルームに溶け込みそうな穏やかなBGM調。品がよく、暑苦しいと感じることも少なそうだ。200kHzまで再生可能。
DIATONE DS-200ZX 三菱のダイア。純国産なサウンド。トゥイーターはDS-200ZのH.D.アロイから上級機に採用されていたB4C(ピュアボロン)になった。
DS-600Z 原音に色づけをしない設計がメインで、簡単には融解せず弾力も感じられない。ダイナミックレンジはこちらに向かって二次元的だ。大きい部分から小さい部分まで山を描いているような聴こえ方。鳴らすアンプに造形の確かさがないと終盤の追い込みは苦しいか。
DS-900EX DS-800Zが次世代型になってモデルチェンジしたもの。このデザインで発売されたとき、あと半年待てばこれにしたのにとショックを受けていた。完全にゴールドな明るい色になったアラミッド・クロス・コーンの30cmウーファーとミッドレンジが、ブラックに塗装されて新鮮感ある前面キャビネットに溶け合っている。側面は茶色で丸みを帯びずに角ばった四角形は前衛的にも思えた。後方のキャビネットを響かせる新構造だったし、地震が怖かった僕は20KGという軽さにも惹かれていた。でも音はたいしたことなかった。凡庸だった。
DS-800ZX DS-900から800番に戻った。偶数の倍音に合わせたかったのかな。900EXのポリイミド・コーン型のツイーターからB4C(ピュアボロン)ドームになった。最後のモデル。
DS-1000ZX 1000番にもなればDIATONEのモノづくりの力入り具合が違う。DIATONEらしい純文学具合をより本格的に堪能できるモデル。上から下までの繋がりのよさは多くの人に言われているとおりで、なるほど繋がってる。音楽としては地味で面白みはない。でもこんな凡庸な音なのに海外モデルがズラリと並ぶステサンのベストバイでは4位ぐらいだった。この価格帯では珍しく、音量を上げてもクリップしないらしい。ユニットだけは負けない日本のモノづくりのすごさ。DIATONEの職人気質がそのまま具現化したような音。
DS-2000 初代2000番。最近のSPは響かせるほうが多いけれど、これは堅固なスピーカーです。エンクロージュアをとにかくガチガチに固めるのは、共振を抑えて微小レベルの再現性の向上を図るため。Classicの空気感もユニットからちゃんと出ます。TECHNOさんの言うには「DS-2000はBW802で聞く音楽を部分的に超える部分もあります。弦など。(劣っている部分も有り)」とのこと。詳しくはオーディオ好きくらぶを参考
DS-2000ZA ダイアトーンが欲しかった。中でもこれは理想的なデザインをしている。外国製品のデザインはうわついた感じがして気に喰わなかった高校当時は純日本的なDIATONEに惹かれてた。この形がいいの。幅38cm、高さ68cm。コスト削減のため前身のDS-2000Zのように上面の角が丸まってはいないけど、リアルウッドのキャビネットの塗装は美しく、あでやかな艶があり色も深くなっている。実際見るともっと暗くて深い。でも音はつまらない印象しか残ってない。DS-1000ZA以上のタイトな低域、ヴォーカル帯域にもやわらかさとか華やかさがなくて、こんなもんだったの。。と残念だった。…のは高校当時の感性で、DS-2000系は「訴えるものはないが、蝋燭の炎がゆらゆらと揺れるような」感覚だと表現している人もいましたよ。暗い中にもオーディオには深いものがある。
DS-A5 美しいが湿度めいた成分がある。キーンキーンとしたヴァイオリンの波音が痛くなく響くのはウーファーと同じアラミッド振動板コーン形のツイーターと、響きを頭打ちさせないよう巧みにコントロールされたメイプルトップ・エンクロジュアーによるものか。B4Cのツイーターではなくアラミッドクロス振動板で統一されている。割れる心配はない。
DS-A3 NHKと共同開発したスタジオモニター2S-3003(たまにテレビに映る)の技術を受け継ぎ民生用に設計されたモデル。COTY受賞。平凡な音だけど自宅でじっくり使ってみれば何か趣を見出すかもしれないような深い音。DS-Aシリーズは比較的明るい響き。
DS-203 確かCOTYモデル。DS-205と同じく共鳴バッフルのフロア型2WAY。内容積を活かした造りをしている。DS-203はフロアスタンディングのトールボーイ。ワイドレンジで2WAYとは思えない確かさがある。巧みな音作りの結晶。
DYNAUDIO SPECIAL25 乾燥した粒子感がある。ミクロ部を描き分ける先進的な志向で。しかしつやつやピカピカの音ではない。訴えるようなところなく、ホワホワと鳴っている。MIRADSRA-M20という管球パワーアンプでならされていたときにはホットな息吹が感じられた。JEFF ROWLANDのCONCENTRAⅡではこのアンプの適度な融解感に助けられ、わりと女性的な魅惑が感じられた。あまり多くを求めず、海辺で寝そべっていたい音。
EDIFIRE R1000TCN パソコン用スピーカー。これはケブラーコーンとでも言いたいのか黄色いウーファーである。R1900TⅡの渦巻いたウーファーの仕上げや、R1000TCの木材っぽい外装など概して嘘臭いが、店頭で音量を出してみたところどれもなかなかのサウンドだった。しかし環境問題とか考えると使う気にはなれなかった。こういうのは現代の生産能力を体感するためにあるんだろう。¥3000だった。
ELAC BS 203.2 ハイスピード低歪みでキレ味のよさはスピードスケートのようで高速のブラストが走る。ELACの音は空気を透明にするので植物にも優しそう。ELACの廉価モデルは上級機に比べても値段を感じさせないところがいい。他モデルとの比較は、杉ちゃんによれば「BS203.2は310JETをウッドケースに入れたSPで、310JETと比べると音速に違いが有りそうです。少し専門的な話になりますが、エンクロジャーの材質によって音速が違うのです。つまり音離れが良いのがアルミを主体とする金属系、反対にウッド系は音離れは良くないが質感が楽しめます。」とのこと。他には「CL330.2JETは310に比べて低域のボリューム感は多いですがブラッドハフラーのツイーターとの整合が極僅かですが追従していないように思えます。」とのこと。野球のバッティングでも球が速いほどわずかなタイミングのズレで芯から外れる。ELACは時間性の芸術かな。中高音が生々しく、クリアに出るスピーカー
CL 310.2 JET 数学的に均整のとれた周波が全方面にしゃーんと広がり爽やか。振動板のくぼみによる周波数特性の乱れ(キャビティ効果)がないだけのことはある。解像としてはEntryS同様骨格の部分しか出してこないけど、夏に鬱陶しくないスピーカー。ハイスピードで勝手にやってくれる。低域方面も下に向かって倍音的に伸びる。低域を「感じさせる」。現実的には存在してないけど推測でわからせる鳴り方。
ECLIPSE TD510 雨粒の形は平ぺったい。音の波形もまた平ぺったい。タイムドメインのフルレンジは音の発生から消滅までが時間軸に忠実だから音源から離れても波の形状が崩れてない特質をもっている。付帯音もこの形状には乗りにくく、スピーカーが存在していない。小さいから目に入らなかったわけではなく。インパルスそのままに出ているそのシャープな音が音像を結ぶため、定位が自然。音が勝手にそこにある。
TD712z TD712zにおいては身長があり銀河鉄道999に出てくる宇宙人のような存在感がある。でも意外にシルキーでマイルドな性向を持ち合せていた。人間に馴染もうとしている。
ESOTERIC MG-10 内部損失と音速の交点が右上に位置するマグネシウム採用の先進的なスピーカー。VictorのSX-M3と比較すると、さすがに価格差が倍もあるだけあってMG-10のほうがランクが上。でもあたたかい音なのか俊敏な音なのかとか、余韻は長いのか短いのかとか、空気感がふくよかに封入されているのか器楽が前進に飛び出す系統の音なのかとか、よくわからない音。TANNOYの伝統とESOTERICの先進性が多重音声のように同居している。いかにもよくあるわかりやすい外観をしてるけど中からは不思議な音が出る。
HARBETH HL-Compact7 ESⅡ 前世紀までのブリティッシュスピーカーの性情を大まかにわけると
・情に厚いが、イズムに頑固な音。 -HARBETH、TANNOY
・明晰だが、色コクの薄い音。 -B&W、LINN
・心優しいが、ぱっとしない音。 -Rogers、KEF、spendor
HL Compact7 ES2は往年のブリティッシュトーンを温存しつつ、真実味のある楽音で音楽を具象してくる。遠近まではっきりと説明しているという意味では現代的。
HL-Compact7 ESⅢ ES2よりES3のほうが生命的。ES3より初代のHL Compact7のほうが素朴だと思うけど、ES3は現代的な説明力を向上させながらもトーン全体に満ちる独特の熟酥味がおいしくて天国の食卓みたい。外装は形はただの箱みたいに思えるけど素材感がすごく良い。ヴァイオリンは作成後に150年経過しないと名器か否かは解らないらしいけど(人体みたいに複雑な理由があるのか)、このスピーカーは年々響きが柔らかくなりそうな味のある木質をしてる。
infinity ALPHA 20 エンボス基調のトーン。奥行きはなく表面的に描いているが定位感良好。Alpha40は音圧的な厚みにおいてはすばらしい。ファミレスのおいしさのような音。
JBL S101 1986年発売。ランサー101の復刻モデル、ウーファーは2214H(30cm)&ドライバーは2416Hで4425と同じのようだ。今のJBLからは想像もつかないフイルムカメラ的な味わい。落ち着くビンテージサウンド。中身がいいのか、解像度とか分解能は甘いけど造反のない音。あえて作られてない。
Century Gold 50周年記念モデル。Century Goldともあってゴールドの外観。木の色と合ってる。4312や4338のようなジャズのぱお―ん感はないけど、雰囲気やさしい。クラシックもいける。きらびやかというより温柔でゆるくした傾向だけど、耳を近づけてみるとシンバルなどけっこう繊細に分解されていたりする。
4312D JBLの入門モデルは手抜きではないにせよ粗っぽかった。音もよかり悪しかりで。でも4312D&4318はベストバイだとしても大丈夫な問題なさがある。4428に比べるとボケはあるけど荒さがなく輪郭が常に滑らか。これが4312か?と疑った。弦楽などの繊細なWAVEでも隣り合わせの音素が拡散してない。もともとの粘りがどのジャンルでも活きている。SXでは弦楽はおもしろくないなぁと思っていたけどこれはかなり聴ける。しかしたしかにJBLだ。みっちりと弾く。
4318 4312Dより伸びやか。4312SXのクラシックは雑味のある明るさだけど4318ではいける。もはや、TANNOYはクラシック、JBLはジャズという枠組みは広がり互いの領域に足を踏み入れている感じだ。
4425MkⅡ McIntoshとの最強のコンビネーションで聴いた。あの音は感覚の全てを魅了した。生きている音が感覚を満たす。高精彩とか高S/Nという直截的に起こされた感覚よりもなんらかの外的現象と唯識的観念が有機的に反応しあって渦を巻いた感覚は、心象の深くまで染み渡る。反芻されるので忘れにくいのかもしれないが、忘れられないなぁ。その二年後に4312Mk2を買うに至ったが、4425とはここまで違ったのか、と思った。また、4428とも傾向が違う。
4428 4318よりあっさりしたけどさらに伸びやかでダイナミック。レスポンスがとても自然。CECのAMP3300で鳴らされていた4428は爽やかに感じた。軽くドライブできていた。4425MkⅡに比べて明るくスピード感がある。DENONのPMA-SA11のときは低域が奥にずんずんと沈んだ。ここまでくれば安心だろう。
S143 JBLのハイエンドとしての音。JBLが三階席の吟醸やトロンボーンのほわわ~んとした響きを一番出せる感じだ。S143は4428より陰性で落ち着いている。低域は楽しさというより貫禄めいたものがある。でもとろけるようなヴォーカルもきけた。マークレビンソンのNo334でドライブされていた。濃密さをそのままにストレスフリーで颯爽としていた。S143-MTは大理石の天板で外観はちょっと不自然だった。スタンドは¥30000/台。20KGもあるのに安く抑えられている。
4343 スピーカーの面積がひろく部屋の響き任せではなくに展開する。音で描かれた壁画のよう。微粒子で構成された奥行き感、かげぼうしのような指揮者。大型低音楽器のダイナミックなベース。
S2600 「安定した音像と広い音場感の再現を特徴とする上級DD55000エベレストの設計思想を継承し、新開発ホーンの搭載により、格段に広いリスニングエリアを実現している。」
ホーンの角度のとおりのリスニングエリアが獲得され、定位面積が広い。眼前に絵画のような広がりが浮かぶ。この巨大な2WAYフロアは場所を取るけど場所は選ばない。S2600は30cmウーファーで次に出たS3100は38cmという巨大なコーンを巧みにまとめあげている。S2600も’94年COTYを受賞していたがこれだったら初めからS3100を出して欲しかったと菅野さんは言っていた。
S3100
Project K2 S5800 圧倒的迫力・スケールあるけど決して機械的な痛い音を出さない。JBLのとろけるレアの肉のナイーブ感は、巧みに捨象してコントロールされたところに基づいている。
Project K2 S9800 クラシックを濃密に再生できていた。ただ親密な再生ではなく、生演奏としての鳴り方で。ヴァイオリンがそこで鳴っていた。存在感があった。オーディオテクニカの木のヘッドホンの音をスピーカーから味わっている感じだ。いやそんなチープな喩えはしたくない比べたくない。とりあえずJBLのジャズのホットな音が、クラシックでも聴けたというのには感銘を受けた。このあとにピエガのC3LTDを聴かせていただいたけど、随分と温度が落ちた。10℃ぐらい落ちた。ピエガはSPのずっと後方まで伸びるし空間からしてストレスフリーだけど、音楽は熱くなかった。存在感のある音は透明で伸びやかな音よりも難しいらしい。JBLはリスナーの音楽的洞察力を助けるタイプではなく音楽の動的な力をそのままに伝えようとする、数少ないメーカーのひとつ。
JENSEN IMPERIAL G610C JensenのユニットがG610という箱に入った年代もの。相当往年っぽさがある。最近のスピーカーは洗練された音で、余分な要素は一切出さず、蒸留された綺麗さがある。余計な波音がなく夜空が透明で星がよく見える。森厳な静寂さを想わせる。それとは対照的にこのスピーカーは雄大な再現をする。この箱から音の風が流れてくる。悠々な時間が流れてる。いつの間にか田舎に旅しているような、自然科学に逆らわない音だった。
JMlab Chorus 悩みなく耳に届くサウンド。心が軽くなる。ゼンハイザーを連想するスムーズさ加減。なにより湿潤気候が暮らしやすくていい。CobaltSシリーズでなければ妥協になる、って場合でないのなら、Chorusシリーズで満足すぎると思う。安いのに変な音になってない。[ドン・ジュアン]
Cobalt S JMLabはフランスのメーカーでフォーカル社を母体とする。フランス語に合わせられてか鼻音はほがらか。やわらかいトーン。そしてとてもかろやかな音。相対的にみると細音部に情報の多さが感じられる。サラサラしているが微粒子には湿度がある。
Micro Utopia Be MicroUtopa(2001年)のモデルチェンジしたもの。ツイーターのプレートにBeryllium と書いてある。ベリリウムとはチタンの約40%の質量しかないがチタンに比べ3倍の剛性と伝播速度をもつもの。超素材的スムーズ感が聴ける。肉質的な厚みはない。贅肉のないアキュレートさが基調となっている。割り切った音。となるとフォーカス具合がてきめんで、真ん中に立つとヴォーカルがスピーカーから幽体離脱しているかのようなフォーカス感が得られる。遠くに離れても近くに寄ってきているみたい。このクラスになると国境を越えている。
これに比べるとSignature805は比較的ふくよかだ。UTOPIAはかっちりとくる。共に歪み感0な音。その音はお腹の中までも落ち着かせてくれる。
KENWOOD LS-1001 B&WのCDM1と比べたけど劣った感じはしなかった。トーンは一律に優しいヨーロピアンサウンド。いつも同じ優しさで鳴る。KENWOODと聞くと力強い音が出そうだ。デノンと同様名前で損していると思う。
LS-9070-ML 4万だけどケンウッドの音には内容が感じられる。しかし[画像] こうして中身を見てみると、えらくシンプルなものだなぁと思う。ここからあのアキュレートな低音が出る。細長いトールボーイで低域のユニットが小型なので立ち上がりと減衰が早い。
LS-K701 コストと戦っているスピーカー。安い音ではない。LS-9070はアキュレートで、こちらは柔らかい傾向。アコースティックが聴ける。今一番コストパフォーマンスの高いスピーカーかもしれない。
KEF iQ 30 愉快な音のメタルコーン。カナル型イヤホンに馴染んだあとに聞いた開放型イヤホンみたいに爽やかな音質でした。
XQ-one 歪みがなくて透明。フォーカスがくっきりしている。硬調の楽音にゴム系の軟質感。艶やかでよく伸びる。オルゴールのように純粋にきらめく現代音。
Reference Model 203 誰が聴いても綺麗に感じるだろう趣味のよさがある。このクラスになると寂しさのない明るさになる。陽性に輝く。
Klipsch RF-82 パイオニアのS-A77TBと並んで同価格帯で一番鳴りが明快なトールボーイだった。クリプシュは非常にわかりやすい軽い音。くすんだ成分がない。曖昧なものは一切出さない。ビチッバチッと梁がよく、カラッとアメリカンなサウンドになってる(現代音)。明瞭な音が支配的だけど、子供的な明瞭さではなく渋くしてある。濁点にしてある感もあり。音楽的な深さを求めたのかな。柔らかい丸い楽器音などは、一瞬の時間差をおいて分離するところがある。文字の濁点゙の幅分のズレを胚胎している。ブラックでダンディーな雰囲気のスピーカー。
LINN NINKA アンプから流される音を受動的に描くことができるという特性をもつ先進性に優れたスピーカーで、音楽ソースを選ばない。NINKAのすごいところはこの先進性を完全に知性によって制御しているところである。奥にあるべき音は沈黙しており前に出てくるべき音だけがふんわりと浮き出てくる。伴奏はあくまで伴奏で、ヴォーカルが歌い出したときに初めて音楽が始まる。リスナーから見た三次元的な表面はスピーカーを重力として波打つ湖のようだ。
KOMRI 都会的感性で温帯湿潤とせず管理主義によりスプロール化現象せず、物資的に落ち着いている。しかしつまらないはずだけど、つまらなくならない音だった。エナジーたぎっている。でも熱くならない。サンサーンスのオルガンが流れてた。畏敬のある演奏に感じた。
Magico Mini オーディオは神秘。マジコのミッドレンジの中には宇宙があります。ずっと眺めていてもいいですよ。宇宙は見ているだけではなくならないから。
MATIN LOGAN Ascent i エレクトロスタティック型。振動板の表面積が広く解像度は高いけど、静電型の振動膜はフイルム系の素材であまり個々の楽器の分離はよいとは言えなかった。魅力となるのは上から下まで振動膜が張られててすごく広がるところ。あとサイレントな外観には似つかないパステルカラーな甘美さがある。印象派の絵のようなサウンドスケープ。後ろにも放散され壁に反応し空気満たされる。ふわんとしてておもしろいスピーカー。[モネ]
MONITOR AUDIO BRONZE B2 音離れがよくて軽い。ユニットからぽわんと離れていく。歪み感がなく楽な音だ。パッと明るくクリーンなサウンド。ミントの香りがする。
Silver Studio 1 SilverStudioの音は湿度が高いというより親水性が高いのだろう。純度が高いので親水性がもし低ければ明瞭になる。女性ヴォーカルはハスキーでもグラマラスでもなく、ステレオフォニカルになまめかしい。中高域に鼻づまりな派音はあるが音離れのよさで色気になっている。ユニットの10cm前で歌っていた。明瞭感はベクトル上で融解し、魔法使いに放たれた波動の形をしている。DALIの音離れというものを感じさせずに溶けるのと違い、未来的な融解感がSilverStudioの素性だろう。奥行き感はなく解像は表面的に浮き上がる。MonitorAudio SilverStudio6について
Silver Studio 6
Gold Reference 10 色気の無いつまらん音だけど本物のスピーカーは玩具ではないのだと言っているかのような音。あくまで脱奢している。音自体に自己主張とか受け狙いを感じない(というのを狙っている)。SilverStudioにはハーモニーを融解させ一種のまやかしめいたものがあるけれどこれにはない。もっと安くてもいいんじゃないかと思うほどさっぱりで物足りないほど。これは俗受けしないな。自然回帰を志した風ではなく都会者の分別があって余計な欲をかいてない印象だ。あとで思い返してもえぐみがない。
Gold Reference 20 上のG10に比較して低域がよく出る。基調はたがわず愛嬌がない。といっても分析的ではなく演奏されていて、空気も存在する。NHKホールのような音。
NHT SB1 抽象的な成分を感じさせず淡々と描き分けるモノクロトーン。低域は太めで高域に行くほど細く尖がっている。円錐のバランス。
OLS EM8 やや辛口だけど、オランダらしい仕込みで音の素性がスポイルされてない。分析力の高いスピーカーは精確さに縛られて本来の気勢が出ていないように思える。あらゆるエッセンスにおいて相対的な次元の高さを求めたアンプは音楽性が死んでるようにも思える。空気読めてないけどどかーんと出てくるオーディオもいいと思う。
ONKYO D-307F 輪郭は太いけれど刺激感が丸く抑えられている。AV路線の典型的サウンド。明るいが物足りない。ONKYOの味わいが感じられず、その正反対に含蓄成分がなく定位のはっきりとした、まさにコストパフォーマンスの高いサウンドになっていた。表現という次元でダイナミックレンジが狭いからか研究不足だからか、最近のONKYOとPIONEERとDENONのSPの違いがわからなくなってきた。
D-507F
D-77FXⅡ 古いスピーカーにもそれなりに魅力がある。ダイアは素粒子、オンキョーは高分子。これはすごく耳あたりがよかった。優しさに包み込まれる。特にヴォーカルがよかった(でかいけどセンタースピーカーに使いたいなぁとか思ってた)。懐かしいな~あの音。中高音が生々しく、クリアに出るスピーカー
D-66RX このモデルからハードドーム型のツイーターになった。D-66RXは普通の3WAYだけど77RXは2WAY+ウーファー。この方式が好きだ。アルミマグネシウム合金ドームのツイーターと16cmバイオクロスコーン型のスコーカーに、ウーファーがVerticalに作動する。こういうのは大きなウーファーでないとできないそうだ。やはり中域が濃厚。FXⅡのヴォーカルは特に色気があり、鼻づまりするほどとろけている(というと汚いが)。RXはFXほどのヴォーカルは出ないが依然優れていて、両エンドは自然に伸びやかになっている。トータルで見たら遥かにRX。
D-77RX
D-77MRX RXはFRXになりMRXに至る。吸音材が少ないらしくMRXもほわーんとしている。太く厚い低音が魅力的。2WAYD-202AXの分解能をそのままに、3WAYの余裕をもたせた、という感じだ。3WAYの音圧感を持たせた2WAYよりもいい。また、音の幅が広い一種曖昧な鳴り方も好き。リアリティーがなければ抽象性はただのわかってなさ・誤魔化しになるが、MRXのパースペクティブに浮遊する抽象成分は互いに数学的均衡を保っている。シルクOMFダイヤフラムというオーディオ的固有共振の少ない素材によって、またMDCTの磁気回路によって、偶然にもバランスを欠かずに済んでいる感がある。すばらしいことに、そこには湿度がある。ONKYO特有の濁りが、コクになって感じられる。vernal abstractとも言える悩み多くも味わい深い季節。
Pastoral Symphony AP-5001 Micropure Sound Healing Technology 方式というもの。これはたった10cmのフルレンジコーンだけど伸びやかで、頭打ちが少ない。アルミコーンかと思ったけどメタリック塗装のようだ。音は狙ったところがなくあくまで価格とサイズの限界を求めるかのようにナチュラル。
APM-1 小型のわりに低域が強力、そして無理がない。日本製だがわりと洋物な鳴り方をした。弾力があってホット。ジャズもヴォーカルがアピールするが、クラシックもよい。ソナスのConcertoよりも厚みとエネルギーがあった。ピュアオーディオピュアオーディオしてる音。使用したアンプはCREEKの5350SE。キャビネットに手に触れるとやけに振動が伝わる。チープにも感じたけれど特殊樹脂コーティング針葉樹系MDF材というすごそうなもの。僅かな頭打ちはあるが決して苦しくない。この躍動感溢れるサウンドはキャビネットの節度ある強度からくるところもある。横長だし背は低いし他のものとセンスが違うのでなんか好感が持てる。存在感のある音。
CZ-101 このモデルは猛獣系のAPM-1と違って、一言で言うと森林のような音。箱が活き活きとしていてユニットは伸び伸びとしている。高域は地平に付随して乖離せず低域は余分な増加なく鳴っている。ヴァイオリンの調べは懐かしい木々の精霊がどこ行ってたの?と語りかけてきた田舎での出来事で低域は山犬の夜の遠吠えを思わせる。世上の足かせにはならずとも大地の自然には溶け込んでいる。
PATHOS e-motion grand これほどあでやかな音のスピーカーをほかに見たことがない。あっけらかんとした明るさというより酩酊感に似たものがある。なんでここまで果物が甘そうなんだ。そこまでは艶めかしくないだろうと突っ込みいれたくなるほど。えらい濃い音。昔のソナスもここまでは濃くないだろう。甘いネクタールに音素が呑み込まれている部分あるけど、音階はしっかりとしている。値段だけあって余裕がある。トゥルトゥルしつつも低域たっぷりと出てくる。
原音的に進化した音ではないけれどこういうスピーカーは芸術に相応しい。心から生命的だ。人間には未知の海のその深さから咆哮を沸き立ててうねる大海からみたらその上に揺れる大船はミニチュアのようなものだと歌うように音楽を演奏している。人工の色の濃さではなきにしも、極彩色のあでやかさ。とはいえ色を出すのはすごいことだ。パトスは管球アンプで有名だけど、スルーレイト高くてフランクな管球アンプと組み合わせればちょうどいい塩梅なのかもしれない。
PIEGA C2 LTD C3はC2のトールボーイ型。共に同軸リボン型の高域ユニットを採用している。これが主な音のフィーチャーか。この高域は後方に伸びる鳴り方をする。奥行きに曖昧な要素がなく、透明でストレスフリーである。ゼンハイザーの開放型ヘッドホンHD600をスピーカーで体験しているような感覚だ。ピエガは名前と存在感が気に入っている。アルミニウムのラウンドフォルムではっとするデザインだが、スピーカーの存在感はない。低域もすーっと馴染む。
C3 LTD
C10 全域に渡ってシームレス。長時間聴いていてまるっきり疲れない。音の色は非常に薄い。だから輪郭まで見える低域も迫力があるとか感じない。これは神秘だ。世界が消えるみたい。
PIONEER S-LH5a ホーン型の高域は存在感がある。ジンガリのような水気ではなく温暖なトーン。マイルド。B&Wの700シリーズに近い。オーケストラこそ苦手なものの、気の走った要素が感じられず浮き腰にもならず超低域までまとまりよく沈んでゆく。
S-07 ピュアなアンプでかき鳴らすと「ここは海の世界」。潮が引いたら、砂浜の中から魚がびちびちびちびち‥‥と スピーカーから音の流れがflowしてくるところがいい。海外のスピーカーのように、そのパーソナリティからして温柔でリズム・グルーヴ感が汪溢しているタイプではなく、「こういう音に仕上げました」というふうに音楽性を計算されたところの音楽性があり、それが良しも悪しくも日本製品として 押し付けがましいところがなく、こーんこーんと奥からくる心地よさがあるものの、「わかったから」と言いたくなるほどは個性的でもなく、あくまでも普遍性に沿った音の黄熟と成っている。S-07の音色は淡色で、HARBETHのHL Compact7やVictorのSX-V7ほどは甘く芳しい音は出ないけど、そのふくよかさに於いては チューニングの巧みさがたまらんという鳴り方をする。
S-PM2000 冬のこたつのようにやわらかく温かい。しかしそのうえで各パートをちゃんと描写している。デザインもたたずまいやわらかで直に見ると存在感がなく、これがCOTYのモデルか、という感じだけどキャビネットに触れるとこれもまたやわらかな感触で。さすがサントリーの樽。モニターモニターとはしておらずAV系の最前線を感じられるような再現力。
QUAD Model 11L 音も仕上げも感性に自然に馴染む。評論家の菅野さんがお勧めのスピーカーで、そのとおり、本格派のスピーカーの世界をミクロコスモス的に聴かせてくれる。ほんと心地のよいバランス。普通の箱の形で、ユニットとその配置にも安心感があり、光沢仕上げも派手でなく、ローズウッドのやつなんて何色と表現するのかよくわからないところがよい。音は爽やかだが暖かい。隣り合わせの音素は磁力的に引き合わず自然にしている。エーテル性によく満たされていて中から弦のエッジが節度よく聞こえてくる。節度がある。優しさ謙虚さに埋没して本当のところが見えてこないスピーカーも多いけれど、正直さを失っていないので聴き応えもある。
Model 12L 11Lより一回り大きいもの。これもとてもいい。marantzのPM-11SA1なんかでは神智学的にいい音がする。甘くかろやかで、繊細さが濃密で、ネクタールの海の中に詩的な調べが奏でられる。SPケーブルでいうとPCモニターの銀コートしたやつみたいなエーテルが乗る。この価格帯ではめずらしくオーディオの不可思議感が引き出される感じ。
ESL-988 管球プリのQC-24と管球パワーのQUADⅡ-40で鳴らされていた。すごくよかった。足取りが軽い。フルート吹かれている感じ。エレクトスタティックの鳴らしやすさが心に伝わりイギリスの風がメイプル調の額絵の中にそよそよと吹く。気持ちいい。というか はじめはフランスのSPだと思ってました。ポエジーとか騎士道のおフランセーズ。直截的なことはまず言わない。
REVEL AUDIO ULTIMA STUDIO 中域のユニットはJBLのTi6Kと同じもの。そのサランネットはマグネットで装着される。開発者はせっかくこんなに綺麗な仕上げになっているので、マグネット用の穴を設けたくなかったらしい。そこまでこだわった。スポーツカーのようなスピーカー。音もイケイケで軽快に走る現代音。ストレスフリーに聴ける。
ROTEL DOMUS Model175 スペインのスピーカー。ドーマスは家という意味。きこりの家のような優しい音する70年代のスピーカーだけど、そこにはどこか不思議なところがあって、音の広がりはDSPをかけていないのに3Dに立体化するのだった。こんな現象はあるのか知らないけど、後ろからも音に包まれるし、ヴォーカルはステレオグラムで立体的に聞こえてくる。たしかに接続も間違えてない。疑うならプルフリッヒ効果。設計者がわざとこう見えるように位相をずらしているのかもしれない。でもわざとと簡単に言うが、どのような理論に基づいて音に応用しているのだ?これはこれで自然な音ですよ?創った人は音の魔術師だ。その背後には魔術師がいる。
RosenKranz Z-1 ローカルメールオーダーに置いてあったもの。メーカーはローゼンクランツでいいのかな、裏にその文字のシールがあった。こじんまりとした六角形三方向のスピーカーで、間接音によってふくよかな音になっている。こうすればホールの音響感は簡単に出るもんなんだ。KENWOODのROXYに付いてたOMNIとかって合理的なんだな。工場出荷品はZ-1EE(エル・コンドル・パサ)といい、カイザーモデルはZ-1K。オリジナルのほうは骨格がありカイザー手作りモデルのほうはゆるやかだった。共になんかまろにゃかなトーン。
SOLILOQUY SAT5 satellite Soliloquyはお腹の底が落ち着く音。空気がふんわりするタイプの音ではなく、音自体を実らせている。空気感こそないが骨格がある。確かにそこにある、という楽音の骨格。5.0は色がなく立体的で、グランドピアノを鳴らせば左右に鍵盤が拡がり、チェロを鳴らせば上下に弦が立ち上がる。クラシックが定位する。オーディオの深奥を抉っており、立体的造形の実在はいかにも真実めいてはいない。廉価のSAT5は軽いからか少し明るい響きになるが、基音が倍音に乗っていかず、倍音がちゃんと基音に乗っている。スペンドールマジック、タンノイの哲学、オルトフォンの魅惑、往年のJBLサウンド、などなどこれらはすべて音楽性である。アーティスティックだけど同価格のものではいまいち実体の薄いところがある。ソリロクイには別段ソリロクイ芸術が濃厚なわけではない。あるのは企業の柔軟性か。ソリロクイのトーンは芸術というより宗教や哲学に近く、ローテルにその再現の誤謬を突かれてもそれを理解することのできる音感があったから縦横に音が拡散しないでいる。自然に宿っている。ソリロクイのスピーカーはアートではなく音のあり方を追求して出来たもの。楽器性とか解像能力ではなくユニットの前に本質を実らせ、スピーカー本来のあり方で鳴っているというもの。求めるべくものは天国の音ではなく、人間はまだ生きている訳で、肢体が揺らぐことのない真髄。この音には存在のあるべく姿が見出せる気分である。
5.0 Monitor
6.2 tower スピーカーとして個性がなくて心底落ち着いている音だけどクセは強い。ROTELのアンプならいいけどDENONではいまいち鳴らせない。やや平面的ではっきりと歌うタイプで、クラシックよりジャズのほうが向いている。6.2towerはインピーダンスの高さが異例でこれは12Ω。ただ、理念を遂げた成功作のほかに目標に達した完成品があるのか、トールボーイの6.2は力量が必要でRB-1080でもボワつく。通常は5.0がいいかと思う。
Sonus Faber Concertino イタリアの名門スピーカーブランド。芸術的な2WAYを作り、先進系にもカリスマ性が高い。革皮でまとわれたコンチェルティーノはパッと見数十万しそうな仕上がり。体積(capacity)とパフォーマンスの比率としてのC/Pも優れていて、小型なりの鳴りのよさや定位感がある。
Concertino HOME B&W等のクラシックは心地よく「鳴らされている」が、こちらは音素を描き分ける交響曲。弓で弾かれた弦を、抉っていける。ポップスやジャズは軽くてやや薄いかな。明るいけど全体的になにか空元気。めんどいものは見ない、という鳴り方をする。
Concertino Domus クラシックは空気感とか全体的な感じではなく、楽音を深いところまでえぐってる。弦の振動の深い部分まで浸透している感覚がする。オケでも小編成のように具体的に聞こえる。HOMEより格段にジューシーな訴えが増した。けれどやはりポップスはあまり深くなくて皮膜的な印象。ジャズはこざっぱりと綺麗なジャズになる。
Cremona Auditor faber=巧みにモノを作るという意味。ベルクソンの「ホモ・ファベール」に通底して、ソナスファベールはスピーカーというより工芸品になってる。音もファベール。機械的には先進的な技術を積極的に取り入れるからか、クレモナはわりと明晰なタッチで、彩色は淡白な傾向になる。指向性は広く、弦楽はスムーズに伸びる。贅肉やヴェールが抜けている。昔のソナスのほうがソナストーンとしては濃厚だったみたいだ。
Cremona 楽音はハイレゾリューションに分離したままリュート型のフォルムからカラリと放射される。オーケストラでも各々のパートをその形状のまま手に触れることができる。音離れはよいが音の素性は陰性な傾向である。DP-75VC-275VP-370というFull Accuphaseで鳴らされていたときにはたまたまなのか少し苦痛を感じた。同じ高解像度系でも融解するJEFF ROWLANDのCONCENTRAⅡ等で鳴らされたCremonaはあたたかくハーモニックだった。PLAYERはLUXMANのDU-10だった。彩色は淡く、現代的に分析的になっているので、ほどよい空気感が必要になるんだろう。GamutのM250で鳴らされたクレモナは陰性だったがこれは悪くなかった。溶け合っていたから。
Stradivari Homage オーディオならオーディオなりの音楽の印象があって、楽音の音色については機械的か肉肌的か、それは印象の違いであってどちらがいいというわけではないけど、ソナスファベールのStradivari Homageなどは非常に繊細ながら弦らしい旋律のみでなく弦に付帯する音まで醸されていて擦弦楽器らしいアコースティックの音楽の印象に近づく。声のホルマントもよく出る。芸術の一回性やアウラまでは満たせないけど、ホールへ行って生の演奏ではその楽曲はどんな印象になるのかを試すぐらいの動機なら幾分満たされる。それだけじゃなく自然な音ながらも オーディオとしてなんか心を惹くものがある。
spendor SP3/1P spendorのクラシックシリーズ。英国の伝統を重んじるspendorは媚なく熟成したサウンドで、管球アンプの五感に馴染む音に似合う。発売してから年数が経つ。Seシリーズに比べるとやや高域がきつく古色な音を出すこともある。耳障りな箇所はトライオードの300Bを使った管球アンプでも同じだった。でも管球ならばファルセットの帯域や低音の風圧など通常なら苦しくなるだろうところも拒絶感なく馴染んだ。SHUREのM44の針を装備したDENONのDP-1300MではLUXMANのCDPより更にわたあめが喉もとで溶ける。曖昧でなかった。SP100は大きくて重い。SP2/3のほうが鳴りっぷりは軽い。いずれも往年のブリティッシュサウンド。ビートルズがいいのは当たり前か。アナログ再生同様spendorはコントラストやパースペクティブを現実的に描けるので、バックコーラスは奥に居つつもそこでちゃんと歌っていた。
SP2/3
SP100
S3/5se ユニット供給の途絶えた名機LS3/5Aの現代版。といっても音圧が低いこと以外はほぼ共通してない。音楽再生という理念が共通しているのかな。このスピーカーは小型だからか生々しく明瞭なスペンドールマジックが味わえる。管球アンプでは遠近感まで素朴に出る。ジャズヴォーカルの振幅の大きなビブラートにシンクロして音像は前後に小刻みに行き来を繰り返すかのよう。リアルさが手に取れるというより目にインプリントされる心地がする。
「最高級の天然材を使用し、手作りに徹したスペンドールは、共振や新納変化を防ぐためだけに作られたものではありません。それは変わる事のない設計思想をカタチにしたものであり、伝統的最高傑作の証でもあるのです。」 360°木目が統一されている。また、天然材は英国の土に育てられたもの。直に触れると、生粋のクラフトマンシップがなおも息づいていることを感じることができる。何の変哲もないデザインだが、ペチペチ叩いたときの快い感触、入力端子のボード取り付け部の細やかな配慮など、感性がゆきわたっているなぁと思う。箱の響きもまた快い。スペンドールの響きは試聴会の空間から壁に音叉し、英国の伝統はその音線に反応し婉曲的に肌に伝わってくる。
S3e Seシリーズはクラシックシリーズより平滑になっている。S3eは小型だが作りがしっかりとしており、ヴォーカルはハスキーに透き通っていつつも生々しい。高音部の率直さがナイーブ。アンプはサンバレーとかとかの気持ちいい音を出すものを選びたい。
S5e S5eは2.5ウェイという珍しい構成のシステム。これは低中音用にウーファーとミッドウーファーの2種類のドライバーユニットにケプラーコンポジットコーンをダブルサスペンションで支えてスピード感ある低域の再生を可能にしたもの。低域ユニットは低&中域ユニットとVerticalに動く。もともとS3eは不快感や無理のない低域ではあったけどS5eは余裕を感じる。
TANNOY Mercury MX2-M M2使っていたが、MX2でも甘くエロティックなトーンは健在であった。国産AVのようにファイト満々で暑苦しくない、上質なぬくもり。ただ音が薄いのがもどかしい。
Revolution R1 毛布のように優しい。Mercuryの官能は控えめに、自然に伸ばした。
Sensys DC2 HiFiに背伸びした。ヴェールはかなり穿けており必要にして充分な解像度があるけれどのっぺりとしていて平坦で奥行きが浅かった。表面的な色彩は明瞭だが、抽象的な事柄になるとバランスを欠く。
Sandringham はっきりとした弦の響きが味わえる。びちんという低域の弦のはじき、音のfigureが目の前に浮かぶ。路線が違うのか、抽象性は捨象されて現代的に纏め上げられている。
Stirling HE 外装が生の木材で、漆喰はさらさらとしている。艶を出すためにワックスが用意されている。まさに家具である。プレステージシリーズの入門モデルであるがStirlingも巨大だ。どんなふくよかな音が出るのだろう、これはイメージ通りであるけど、意外とコントラストが大きい。アコースティックの元素はくっきりとまたたき、主成分の楽音は現実味を帯びているが、一方で混合物は混沌とする傾向にある。しかしそのカオスにはすぐさまには理解することの不可能な魅力がある。ねずみは頭が小さくレスポンスがよい。ニューロンの距離が近く明敏で、選択肢が一貫しているから明快なのだ。そこまではっきりとしているのならついてゆこう、と思わせるほどに判断力も優れている。楽器を弾かせれば迷いがなく、言葉は流暢だ。ただ、同じような動きしかしない。カオスとはなにか、「混沌」という意味までしかなかなか理解することはできないであろう鳴り方になる。カオスの雄大さは通常サイズのスピーカーでは表現できるものではない。90年代のブリティッシュサウンドには時として音楽のカオスを扱い弄ぶかのようで、パースペクティブは宇宙にまで広がる。
Turnberry HE 内容積は100㍑というスピーカー。EYRIS3でも29㍑である。言葉が達者になろうが実質が伴わなければだめだとでも言いたいかのよう。潤色のないトーンで枯淡の描写を見せる。ハーモニーに気品があり無駄な余韻がない。無の部分では無を感じさせる。タンノイは甘いマーキュリーから始まりプレステージの厳然たるサウンドで終わる。人生を表現しているかのようだ。
Westminster ROYAL パトスに佇むJBLのS9800より英国紳士のように冷静で、超緻密な微粒子の集合によって厚みと滑らかさのあるB&WのNautilus802より高域を意欲的に描き分ける感覚が高くて、崇高な感じがした。それぞれの出方はあるけれど、これらのスピーカーは芸術に要約や抜粋は無縁だと言いたいかのように、全能極まりなく音が放射される。
ST-200, ST-100 24K蒸着チタンドームのSTW。オーディオフェスタでスターリングの上に乗っけられていた。これで超高域を加えると、なにやら高域は甘くしっとりとし、低音が整うのが不思議だった。なぜ低域?…倍音も、基音を中心に波紋が分散したもので、物理的な兼ね合いで高域に伸びる。自然界の音はバランスの上にたって構成されているので、高域が伸びれば相対して低域も整うんだろうか。ともあれそんな定理については僕はまぁどうでもよかった。音自体はたいして変わらなかったのだけど、全体的に、なんかいい居心地を感じたのだから。それはなぜか…仮説を述べるならばイルカの学校では心の病んだ子供を多く癒している。入校前に書かせた絵ではなにか鬱屈した暗い感じだったものが3日のイルカとのふれあいによって絵が色鮮やかで元気になっている。笑顔が自然になるらしい。それは超音波療法と共通するようで、脳を整えるらしい。もちろんイルカのようによい音波を出せなければ意味はなさげだけど、木のキャビだから、電気の振動自体は自然ほど品質よくなくても綺麗に響くだろう。木任せにも。
Technics SB-M01 テクニクス出展にて左記のスピーカーがずらりと並んでいる。CDが再生されると、低域まで臨場感に溢れた音が広がった。「今どのスピーカーから流れていると思いますか」と質問をされた。僕は単純にもSB-M1000と思ってしまったけど、答えはSB-M01だった。超小型のSB-M01はSB-M500の上に乗せてあった。大音量で流していたからもしれないがそれほどのスケールがあった。再現力かなりある。超小型なのにあの音量で崩れないのもすごいかった。ただ基調はどれも暗いめ。デザインの通り、というとなんか結果論みたいだけどデザインから外れてはいない。
SB-M500
SB-M800 D.D.D.方式という複雑な構造をもつ。[音源→マイク→記録→] 再現としてのスピーカーではなく、スピーカー独自の鳴り方になる。こういうのがスピーカーとして面白い。反対に、ワープループを空中に設置して、そこから自分の部屋へ時空を超えて音が到達するというのなら、そのワープループは音源となる。管弦楽は楽団とホール全体が音源になるのだけど扉を開けた音だけでは綺麗にも痩せている。やはりスピーカーもレガートリンクとかしなければならないだろう。このテクニクスの密閉には推敲がある。伝達物としてきた音を平行して鳴らされているだけではない音がする。節度があり空気が読める、日本人の常識観の結晶ともいえるサウンド。
SB-M1000
SB-M300M2 3ウェイ4スピーカー D.D.D.方式。M500はM300のトールボーイ型。低域はフロア並の量感が小型2WAYのように精確に出てくる。それが複雑怪奇な曲折を介して伝わってくる。考えれば考えるほどに面白い低音。初代に比べると幾分あっさりと聴きやすいような。暗いめの基調にかわりはないけど、中域のトーンにはマイカ混入の独特の芳情がよく感じられる。
SB-M500M2
THIEL CS2.4 精悍な佇まいからくる印象とは違い、金星芸術的なクレモナよりも音が溶け合っていた。それはくすりが効きはじめたみたいに化学作用的で、帯域の一部やある種の波音で妙なうち融け合いをしている。サウンドはクールで色彩的にはシアンをイメージする。
TOTEM MANI-2 カナダの高級SP。エンクロージャーはアイソバリック(Isobarik Topology)構造。木材が優秀で、フルプレイン・クロスブレースの構造で接合が硬く、ホウケイ酸塩を贅沢な数層コーティングで美しい。サランネットの穴を嫌いキャビネット取り付けはマグネット方式?で前面パネルを平滑化してある。ウーファーはDYNAUDIO製で、内部にももう一基搭載されている。低域の質感がブックシェルフらしくなく、自然に量が乗っていてふくよか。Atkinson氏の評論:“もし小さめのリスニングルームをお持ち、低域を大事にしていて支払いの出きる方に熱狂的なおすすめです”。スピーカーボックスの中にはグラスウールも使っていない。高域用はSEAS社最高級特注の2.5cmアルミニウムトゥイーター採用。DYNAUDIOではヨーロピアンらしく高いほうが伸びず、中域寄りで質感重視だけど、MANI-2はメタルドーム採用で非常にキリッとしている。それで嫌味がない。いいとこどりである。ラックスの白いセパで鳴らすと全体的にやわらかくなる。シルクの質感でまるっきり刺激成分がなかった。
USHER CP-6311 これを聴いて「パクリもんだなぁ台湾むかつくなぁ」という当初の印象は覆った。本格的に計算が尽くされている。触った感じウーファーはCP-8871のユニットと同じ材質。重量は39.5kgあり、14万円という価格を疑う具体的な描写。音の実質の部分が薄まっていない。空気感がふんわかせず、みっちりはじくタイプで、低域まで音階がしっかりしている。ヴォーカルは生々しく、そこにいるかのようではなくそこにいる。ハイエンド風ではなく、ちゃんとしたハイエンドだった。いくらぐらいの音が出るかと聞かれると困るけど。Rainさんの所有機。かなり正確な書き方をされてる。USHER AUDIO は如何?
X-719 COMPASS 定価12万円。パッと見ソナスファベルのアマトールに似てるけどサイズが違った。音は力強くてしっとりと落ち着いている。CP-6311とたぶん同じユニット。常に余裕が残されていて、エッジを強調する必要なく実体的。駆動力はかなり必要だけど黒モグラで鳴らすとミニチュアのフロアになる。軍艦のような低音が出てくる。モノクロとかホワイトとか形容したいトーンだけどそれ以上に無色のモニター。きえさり草。
S520Ⅱ S520Ⅱとピアノ仕上げのS520Ⅲ 共にアンプの実力に追随してくるが、けっこうキャラクターの違ったフィードバックをする。S520Ⅲはそのガチガチのキャビネットにより音に厚み・優しさはあるけれど、少々鼻づまり。S520Ⅱのほうが高域がしっかり伸びていて自然な感じがする。制約なく広がっている。ダイナミズム的なものはややこじんまりだけど、XPP素材のウーファーはこれもまたニュートラルで、色がない。ニフラム系。
S520Ⅲ
S520 limited ローカルメールオーダーといえばUSHER。このLimitedは優しい気持ちのいい音になってた。S520IIはハイ上がりだとか、2WAYなのに定位がよくないなど入門機的なところがあったけど、分解能が高まり、XPPの調音結合度がミクロになって、日本的なバランスのよさと品のよさを感じるようになった。一歩引いてたボーカルも、S/Nや品位の向上によりうまく出るようになった。残響は美しく響く。そして随分エレガントな基調になっている。PCに入ってるボロディンの再生なのに、あんなに緻密な綺麗さだった。どんな工夫を凝らしたのだろう。あの場所だからかな。あの店は猿投神社並に空気がいい。それをホルミシス岩とかあらゆる人工で出しているからおもしろい。
Victor SX-A103 今になって後悔するのはこれを売っぱらってしまったこと。初めて買ったスピーカーなのに。音はたいしたことなかったけどあのスピーカーには存在感があった。もう戻ってこない。
SX-500DE SX-500 DolceⅡをSX-V1と同時に聴いて見劣りしていたことからこのスピーカーの存在感がずっと薄かった。個人的に「芳醇のサウンド」というより幕が降りている印象のほうが勝ってた。でもSX-500DEを聴いて目覚めた。現代的に洗練されていて、シルク・オブリドーム・ツィーターとクルトミューラーコーンのふくよかさを基調に、アルニコマグネットの力強い輪郭がある。
SX-LT55 LTD LT55を使用していたTOMOちゃんによると、LTD版は鋭さは無くなったものの、包み込まれる感じが聞き心地良いらしい。SX-LT55LTD
SX-WD10 デジカメでいったらファインピクスの好感に近い。濃い色は淡い目で、薄い色は色乗りがよい。濃厚ではないのに温かみがあるフジカラー。どこか腰のすわっていない感はあるが、ほどよい温度感のうちに浮遊している。
SX-L77 SX-LT55のヒューミッドなヴァーユの中、魚がぷりぷりと愉快に泳いでいる感じとは違い、空気は同様に穏やかながら楽音はバーチャルではない実在性がある。集中力があり純粋さに満ちていて、言葉の生命たちは虚心坦懐に引き出される。
SX-L9 ものすごく図体がでかいけれどキャビネットに触れるとちゃんと共振していて気持ちいいのが伝わってくる。エナジー滾っている。SSGPで言われているとおり見た目のわりに低域の量感はないけど心地よく深く弾む。これはすごいな。SX-LT55のスマートなダイナミズムとは傾向を異にするもので加熱したムーブメントになっている。まだなおスピーカーサウンドを樹立させようとする鬼気が感じられる。
Vienna Acoustics S-1 甘露芳潤。彩り濃やかなデコラティブ。このサウンドスケープは油絵に描かれているようだ。HiFi性は高くなく、擦弦楽器の繊細な響きを響かせきるほどは細やかではないけれど、芸術への敬愛により全体は有機的に解決されている。トールボーイのT-2のほうがバランスがよい。S-1は低域がでっぷりと目立つ。でもその低域は描写力があって楽器の質感がよく出ている。こじんまりとはしているが独特の魅力がある。新型のS-1Gは分解能が増した。
AL1050 ALUMINIUM LINE と命名されている。ミドルエンドとしての音で出来がよく、すっきりとしていてヌケがよい。S-1 S-2のシリーズに比べると清新に感じる。低域には多少ハレーションがあるかな。XPPのゴム系ユニットは共通で、ゴムのように弾性域のあるワールドは健在。調音結合をする、生命をもった機械。
Vigore KX-3 なんかホットな国の幻想的なジャズ。アーカムのソロで鳴らされてたけど、それはそれはゆらめく、さざ波の皮膜的な重重なりりがが羽羽織って、白い宮廷にバカンスに来た僕は日本人みたい。
YAMAHA NS-515F YAMAHAはAV用SPの中では比較的ニュートラルだ。もちろん熱気がこもった感じはするけれどカラーが少ない感じ。伸びやかな中低域や太いヴォーカルが弾む。緊迫感のないのびやかさを自由という観念にのみ許される自由だとするとこの音はニュートラルではないけれど。NS-8HX聴いたときのイメージは、群青とパープルの空の前に積乱雲が荘厳な、ハワイの海辺みたいな夜明けだった。
NS-8HX
NS-pf7 真ん中に立つとステレオフォニカルに定位する。小型のマイクロスピーカーは不自然な音が多いけどこれはうたい文句のとおりリアルで自然な音。マホガニーの無垢材削りだしキャビネットが美しい。
NS-1000M ヤマハの銘機。全域がすかーっと繋がっていてクラシックもヴォーカルもすかっーっと伸びる。ノイズ感はあるけど歪みとか濁りには遠い。味になっている。先進的な見晴らしのよい透明感とは違った視界の開放感がある。ビンテージ感あふれる。
Soavo-1 YAMAHAが輸入しているKlispchは明瞭。でもYAMAHA製作のSoavoのマイルド感は出なかった。一聴するとKlispchがまず気に入ることと思うけど、ずっと聞いているとSoavoの音の深さがわかってくる。Klispchでは明瞭に出る成分がSoavoでは奥まっていたけど、Soavoの節度のいい感じは出せないものでもあった。特に低音の穏やかさなどは美意識をくすぐる深度がある。
Zingali OCM-106 ウッドホーン搭載のブックシェルフ。輪郭浮き沈む。投影描画的再現。上下遠近のバランスのことは意に介してないほどに自由闊達に謳います。飛び出した波音には水気の伴う飛沫が感じられる。印象的なヴィジョンのみ筆圧強くて、曖昧なところは無難な絵の具を選択して、興味のないものは見えてない。
しかし…言語で音を表記することは困難な業だ。文章にもアウラはありますが、オーディオ試聴会で生の音を聴く以上のSurréalismeはなし。これは芸術や宗教全般;人間の話になれば特にそうですが、私(わたくし)の目の前で語られるところに、一回性の生きたロゴスがあるのです。目に見えない世界では考えが一方的になっているケースも多く、目に見えないものだからこそ信仰を絶對にしていることも多々あり。普遍的であるためには、おのずからの素性を磨くしかない。素直なところに降りてくる。評論家は適切な表現をしているし、多くのメーカーの方もオネット・オムな雰囲気をもっています。良い縁を尊重することが自身のオーディオ観の純粋を保つことにもつながります。
OCM-206