UNISTAR I2060S


UNISTAR I2060S
1995年頃の製品
出力 30W+30W (8Ω)
幅 430mm 重量 6.6kg

 
UNISTAR I2060S

Auraと同じOEMかと思う鏡面仕上げだけど、外観のみならず音もAuraと似てる。低域はゆるく表情は甘いけど全域に渡るピュアさ加減がたまらない。Auraのプリメインアンプはもう少し物憂げだったけどUNISTARは元気によく鳴る。濃ゆい音で、ゆらめいてる。
海鷂魚みたいなぴちぴち感あり。肉質の若いゆとりの感じられる音。柔らかい。UNISTARはイギリスのアンプ。日本に輸入されていないため昇圧トランスが必要。変圧器を使うと音質にメリットがあるのだろうか? とても滑らかな音像。無邪気で自由闊達。觀念で行動してない。主觀で行動してる。このUNISTARのアンプでVictorのSX-M3をドライブするととても軽妙な音だった。ゲド戦記のテルーの歌の歌声が生気に満ちてる。
参考:AURA STINGRAY105 STANDARD. VA200 STINGRAY
後記:QUADの11L Classic鳴らしたら、やはりケプラーとの親和性は高かった。QUAD606で鳴らした11Lより格別に良い。606は骨格がしっかりしている反面ハモらない音で硬い。UNISTARやAuraの場合は骨格めいたものが浮き出る事はなく平滑して溶け合っている。かといってドライブ能力とか解像度が低いというわけではない。たしかにダブルボイスコイルウーファー2基搭載のStella Opusを鳴らすと低域は甘すぎるが、全体的に血色は良いので力不足ではない。通常のブックシェルフのスピーカーならこの中域の濃艶さが活きる。またこのハモりは分解能不足からきているものではない。ノイズ対策の抵抗が使ってないなどの理由だろう(電源入れたらポンっていう)。QUAD 606はコントラストが強めに出るがUNISTAR I2060Sのコントラストは弱い。I2060Sは心地よくハモる。高コントラストの美しい画像は作る事がたやすいが、弱いコントラストは難しい。なぜなら人間の感覚は不自然な協和に敏感だから。淡色は難しい。虹のように自然なグラデーションは自然の為せる業。このハモりの自然さは、素粒子の運動に偶数的に満たされている事に由来すると思う。その微細な成分の充満は消費電力の少なさとも正の相関関係があるはず。ブラウン運動やリーク電流など音を濁す要素が少ないから。出力が小さく簡素な造りのI2060Sは消費電力が23W〔実測〕。貧弱な電源でも特に関係がない。アイソレーション用のブロックも電源部以外に必要なくて電束や磁束が窮屈にならない。UNISTARは裸の音がする。…ここまで長々と書いてきたもののUNISTARなどと言うオーディオメーカーを日本人は聞いた事がない。書いて意味があるんか。僕も知らなかったし。このページはまだ…誰にも読まれていない。そう、ここまで読んだのは・・・ あ・な・た・が・最・初。
久石譲『CURVED MUSICマイク位置の違いが音に出てるけど多少はわかる …前半がUNISTAR、後半がQUAD606、BOSE 363を鳴らす。UNISTARは若々しい。QUAD606は満遍ない。