Western Electric
VW-1 - - - CSA AWM I A/B 90C 300V FT1 A.I.W CORP.




Western Electric (WE) 10AWG twin 錫メッキ
10AWGの撚り線ケーブル(1960年代?、錫メッキ?、ゴム系絶縁体)
10AWGの撚り線でツイン。綺麗な色したシースなので1960年代以降だと思う。これは見つけたWestern Electricのケーブルの中で一番極太のケーブル。端子に入らなかったらどうしようと思ったけどTiGLONのMS-12SPUと同程度だった(10AWG=直径2.588mm)。monitor PC(現Inakusutik)のCobra6Sは直径6mmなのでたいして極太ではないと感じた。1本1本の導体はinakustikのCobraシリーズやSUPRAのClassicシリーズのように極細ではないが導体100本以上の多線ケーブル。バナナプラグやYラグは必要。
音質的に見たら12AWGや14AWGがほどよいのかそれがスタンダードにされてる。10AWGという太さになると、かなりやんわりした音調になる。KENWOODの純銀ケーブルから取り替えると音圧が落ちたような印象だった。それは音の種類の違いになる。矩形波が減り空気感が増える。その空気感はTiGLON MS-12SPUより少ないが、シンガーソングライターの歌声はエーテルに満たされて輪郭感がなく、幽霊船で歌っているようなエコーに満たされる。3WAYのスピーカーを鳴らした場合、18AWGでは解像度的に足りていなかったけどこの10AWGなら充分だった。
あとで気づいたけど、導体の錫メッキを1本1本紙やすりでこすり取ってみたらどうなるかと思った。そこまではしないが。
WE 20AWG
 18AWGの単線ケーブル(1960年代?、錫メッキ、ブラックエナメル&ゴム系絶縁体)
18AWGではまだ細いためかスピーカーケーブルに使うといまいち張り合いのない音だったけどラインケーブルで使ってみたらその良さが引き立った。評論家柳沢氏とかがステレオサウンドでJBLをアプローズする際に「カラッと秋晴れのサウンド」だとか表現されていたけどまさにそんな往年のアメリカンサウンド。
錫のメッキは音質的にはやはり高域のちはやぶりを抑える効果がある。単線はスピーカーで言ったらフルレンジのように単純で揃った音で、導体の構造はよく見える。最高域は丸め込まれている。SUPRAの極細多芯の錫メッキでは病室で枯れゆく木を眺めるようなサナトリウム文学のような効果が感じられるが18AWGの単線の錫メッキではそこまでいかない。しっとりマイルドな温かみがある。ウエスタンエレクトリックはリースで自社製品を貸し出しして中身は一切秘密だったけど、この音聞くとケーブルにも秘密がありそうだ。この導体の中にはどんな不思議が詰まってるんだろうー。見てみたいなー。でも中を見たらペナルティー(罰金)という契約!危険!

『Western Electric VW-1 Line 音質日記』
ニアフィールドで聴くとシリコンが入ってるようなヴォーカルが聴ける。
ドビュッシー『神聖な舞曲と世俗的な舞曲』のハープの音が、マーメイドが水中で奏でているようなまどろんだ音。
撥弦楽器の音の細かな凹凸は埋没しているわけではない。
エアーは存在していないけど楽音で空間感が成り立ってる。音像が麗しい。
オケが一斉に鳴ると駄目だがそうでない箇所の音は異世界に誘われるほどいい。芸術性が高い。
異世界に誘われたと思ったらオケが一斉に鳴りだすという循環が…心苦しい。
フィンランド放送響のシベリウス交響曲第一番も、膜鳴楽器が叩かれだすと汚いけれどそうでない箇所は天空で舞ってる。
DSPで膨らませてあるような加工された音質のCDは、持ち前の伸びの良さでかつ適度に痩せて、いい音で聴けた。
Furutech FA-13Sのあとに使うと分解能が低くて曇って聞こえる。耳が馴れると中域中心のかまぼこ型のぬるま湯の温度感と花王のニベアのようにしっとりしたものを感じ取ることができる。
WE 1930-50's



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