QUAD 606

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QUAD 606
QUAD クオード 606 パワーアンプ("・∀・")ぼけぼけ画像
フィードフォワード理論による独自のカレントダイビング回路を採用したロングセラー機〔参照:ステレオサウンド〕。電源部を強化したマイナーチェンジ機に606A〔定価当時185000円〕がある。606の発売が1986年で 606Aが1993年。その間ロゴのデザインが変更されてる。
606は小柄なパワーアンプだけど、ドライブ能力は高く、ダブルボイスコイルのウーファー2基搭載のStella Opusも過不足無くドライブできた。周波数上下均質に、きびきび、透明にドライブされ、その中にも少しアエール;空気感:エーテル性物質が塩梅よく保たれてる。調整的正義の音と言える。形而上で秤にかけてきたような客観的な苦労が窺える。ハイエンド的な欲求にも応えることができるし、606自体は端麗で無機質なサウンドではあるけどソースがよく通過するのでプリアンプの音色も引きずり出すことができる。
相性問題…QUAD 606は精緻なまでにフラットに両エンドが伸びる。それゆゑにかブックシェルフのQUAD 11L3とは塩梅が合わなかった。音が硬いし、両エンドがクリアーに力強く引き延ばされている分中域が抜け落ちてしまった。プリアンプをQUAD 34にしても。1996年発売のQUAD 77 Integrated Amplifierとは塩梅が違うのかもしれない。77 Integrated AmplifierはQUAD 11Lのオリジンの77-10Lと組み合わせられていたプリメインアンプだから中域を充溢させていたと思うけど、パワーアンプ606で2ウェイ・ブックシェルフを鳴らすとウーファーは最低域まで見事に制動されていてパワードライブ感が見て取れるけどその帯域は音としてあまり出て来てないし、中域高域は静けさを感じるほどよく管理された制動で見晴らしは良いけど堅い音調になる。UNISTAR〔Auraと殆ど同じ〕でQUAD 11Lを鳴らした時の音の良さが際立つ。静けさは後退するも音密度が高い。中域に濃ゆさがあり全域がハモっている。でもUNISTARのドライバビリティだとStella Opusの音がゆるい。606のドライブ力だとその低域が引き締まる。606はESLシリーズやドライブの難解なスピーカーを想定されたアンプだと思う。
端子類…[IMG] 電源のON/OFFスイッチは後ろにある。プリアンプに連動する使用を想定されている。あまり電源周りのこととか神経質になってない。回路の音自体が重要なんだろう。SP端子は金メッキじゃなくてシルバー色のなにか。ロジウムメッキ?こんな綺麗な606を手に入れられて運が良かったと思う。
録音ファイル TASCAM DR-1 / 画像拡大 QUAD 606